バックナンバー(〜1997.5)


 

(1997.4.14掲載)

ホームページ始めます。よろしく!

 みなさんはじめまして。プロゴルファーの中島です。縁あってホームページを作ることになりました。きちんと定期的にできるか自信ないけど、がんばってみようと思ってます。

 先日試合でタイとシンガポールに行ってきました。

 ちょっとね、笑い話なんだけど、シンガポールのトカゲにはびっくりした。ゴルフ場に30匹ぐらいいるんだよ。トカゲったって、大人の太股ぐらいの太さあるんだからびっくり。長さも長いやつになると7、80cmぐらいあるかな。そう、コモドドラゴンの小型版って感じ。

 びっくりといえば、バンカーの中にコブラもいるしねぇ。ゴルフするのも命がけ。

 それからね、ギャラリーの中に猿がいるんだ。ゴルフ場の周りに猿が何百匹といるんだよ。で、ガサガサ木と木の間を飛んでる。そういう中でショットするとおもしろいよぉ。

 今回は1回目ということで簡単だけどこの辺で。

 そういえばパソコン買ったんだよ、うちも。試合して帰ってきたらドンと置いてあるんでこれまたびっくり。(まだ使えないけどね...)

 じゃあ、また今度。


(1997.4.17掲載)

息子の成長に驚き

 まずね、阪神大震災の義援金を贈ってまいりました。おかげさまでこの2年間で約2600万円贈ることができました。オン・ザ・グリーンの中にも何人か居てくれたんで、この場を借りてお礼を言います。ほんとにありがとうございました。

 

 最近の変わったことではまず、千葉オープンね。息子と一緒に回って・・・いやぁ初日置いてかれたわ。1打差で負けたし、ドライバーで4回ぐらい置いてかれたんじゃないかな。圧巻だったのは18番。18番がねぇ、僕もけっこうナイスショットしたんだけど、ちょっとアゲンスト気味だったんだよ。270ぐらいかなぁ、280ぐらい行ったんじゃないかなぁ。わかんないけどとにかく雅生が20ヤードぐらい前に行ってんだよ。で、2オンしてイーグルだよ。前半いいゴルフして、途中で意地で抜いたんだけどねぇ。

 まあ最終的には1打差で勝ったけど。それでさぁ次の日ね、2日目にちょっとクラブ換えたんだ。ちょっとこれじゃね、易しいドライバーじゃなきゃダメだと思って、もう重たいドライバーだと距離置いてかれるから軽いドライバーにしようと思って、メーカーから取り寄せて、で、がんばって次の日はなかなかよかったんだけどね。

 いやぁ、久しぶりにこう、なんていうか、息子のいいゴルフを見たよ。

 最近1週間の出来事では、息子のゴルフに驚かされ、タイガー・ウッズのゴルフにもうあきれたというか。タイガーについては次の機会に。


(1997.4.18掲載)

日本ツアー今季初ラウンド

 えぇ今日は日本ツアー初お目見えということで、心なしかワクワクドキドキっていう感じだったかな。

 それでインコース10番からのスタートで、10番ボギー、12番ボギー。別にティーショットが曲がったわけじゃなかったんだけどセカンドがうまく乗らなくて、12番終わって2オーバーのスタートになっちゃったねぇ。でもまあその後4バーディ取って、トータル2アンダー。7位タイのスタートで終わりました。

 トップはテラバイネンっていう選手で、これがまた笑っちゃうぐらいすごいスイングなんだよ。

 そのスイングそのものが独特でユニークなんだけど、フィニッシュから戻すというか、一旦振り抜いてフィニッシュまでいくのに、そのフィニッシュからまたこう、すっごい勢いで、ビュンという音がするぐらい振り戻してくるんだ。

 7番ホールのティーショットなんか、彼がフルショットして、その後の反動で3mぐらい後ろに彼自身が戻っちゃったという感じ。明治の大砲の極端な・・・もう明治どころか江戸時代の大砲みたいになっちゃって、大笑いだったねぇ。一緒に回ってる選手含めて、僕のキャディのマイケルなんてもう爆笑しちゃって、ほんと笑いがとまんないんだよ、みんな。ギャラリーも笑っちゃって、すごいんだ、とにかく。

 まあ明日からもっともっとバーディを取って、そうだねぇ優勝に向けて体制を整えたいね。


(1997.4.22掲載)

トーナメントで学ぶこと

 今季国内初登場のつるやオープン。土曜日曜72-72で、まあ9位で終わったんだけど、ゴルフの内容は全体的によくなってるね。

 ただ最終日ちょっとパターが攻めきれなかったというか、慎重になりすぎるんだろうね。アベレージゴルファーの人にも参考になるかも知れないんだけど、ものすごく大切なパットがあるじゃない。ものすごく大切なパットと、そんなに重要な一打でもないパットがあるとするよね。その2つのリズムがかけ離れていてはいけないっていうことだと思うんだ。広いフェアウェイのホールというのは、安心して打てるから比較的真ん中に行くことが多い。左右OBで狭いホールになると、慎重に打つためにかえって曲がるっていう現象があるよね。それと同じで、比較的大切でないって言ったら変なんだけど、1ストローク1ストロークが大切ではあるんだけど、一打一打のパットがすべて同じリズムで打ててないっていうところが問題だったんじゃないかなって思う。だからこれからはすべてのパットのリズムっていうのを、もっと比較的簡単・・・って言ったら変だけど、テンポよく打ちたいなと反省したね。

 そういうところが、今回のトーナメントの学びの1つですね。ゴルフってのは一生の教師っていう感じがするね。

 今回は原田プロが優勝だったわけだけど、KSBの時に最終日の前にいいところについてたのに崩れてしまった、その時の反省というのが大きかったんじゃないかなぁ。

 丸山プロに関しては、結局、ゴルフっていうのは、守るっていうのがいかに難しいか、という現れだと思う。かえって追っかける選手が力のある選手だったら、後ろを見ないでプレーできると思うんだよね。例えば1ストローク2ストローク差にビッグネームがいると。そうなっていたら、その差を守ることよりも、自分が伸ばしていかなければ、優勝できないというふうに感じるから、バーディを取ろうとか、バーディチャンスを物にしようとか、っていうように、要するに前向きに、気持ちが攻めになると思うんだ。ところが2位の選手が、こういっては失礼になっちゃうかも知れないけど、優勝経験がない、で、差がけっこう空いてると、そうなってきた場合にまず様子を見てしまうっていうのかな、そういう形になってしまうんだね。僕も優勝パターンの中に、逃げ切りもあるし、逆転もあるし、いろいろなパターンがあるんだけど、比較的大差のある程度のストローク差を持って、最終日に臨む時っていうのは、ほんとに難しさを感じるね。何回もそういった形でも勝ったんだけど、その時いちばん感じるのは、自分のプレーにいかに集中するかってこと。後ろを見ないで自分のプレーに集中していって、バーディを取ってく。あるいはバーディチャンスを物にしていく。あるいはピンチを作らない。っていうふうに自分でしっかりとゲームプランを立てていかないと、それでまたそれに集中していかないと、守りきれないっていうのが現実だったね。

 それがまあ、マスターズでいう去年のノーマンであり今年のウッズであるわけだけど、ノーマンとウッズの違いっていうのは、ノーマンはやっぱりファルドとの差を見てしまったと思う。確かノーマン6ストローク差でスタートしていったと思うんだけど、6ストロークが4ストロークになると、なんかすごく縮まった気がしてしまうんだね。ところがそれは逆に言い換えれば、下の選手を見ながらプレーしているっていうことだと思う。仮にノーマンが、バーディを取っていこうとコースを攻めようと、自分が集中していってスコアを作っていったら、ノーマンの実力からすれば、アンダーパーになると思うんだ。アンダーパーにならなくても、後ろの人間に動揺させられることはなかったよね。だからタイガーのほうがノーマンよりも集中力の高いプレーヤーであるというふうに僕は思うんだけどね。

 やっぱりゴルフっていうのは、楽しく、それから、今回のトーナメントでよく感じたのは、目一杯がんばるもんじゃなくて、やはり楽しく、おもいっきり集中するっていうのが、いちばんのスタイルなんだろうね。よく考えると、一生懸命というのと力一杯というのを勘違いしちゃうのね。力一杯と一生懸命は違う。パッティングなんかも、一生懸命狙うからついつい体全体に力がみなぎっちゃって、力一杯になっちゃう。あんな小さなボールを転がすのに、たかだか3m4mのパットを打つのに力一杯打ってしまう。それは力一杯であって、一生懸命じゃないんだなと。一生懸命リラックスして打っていけばいいんだと、いうのが発見だったね。


(1997.4.23掲載)

タイガー……あれは革命だね

 そういえば見たかな? マスターズのタイガー・ウッズ。なんか一人で違うコース回ってるんだ、うん、あれは違うコースだね。僕はね、10回もオーガスタ回ってるからわかるんだけど・・・なんていうかな、昔、力道山たちがアメリカに行く時の飛行機はプロペラで行ったじゃない。プロペラの飛行機で羽田から。そのプロペラの飛行機しかない時代に、いきなりコンコルドが自動操縦で着陸してきたみたいな、そんな感じだね。ちょっとすごすぎるな、あれは。

 彼の偉いところというのは、気がついたと思うんだけど、普通これだけ大量の差がつくと、グリーングリーンにって、グリーン上に早く気持ちが向っていっちゃう。ところが彼はリードする前、つまり初日から72ホール目を終わるまで、まったくプレーのリズムが変わらなかったよね。要するに一打に対する集中力、目つき、顔つき、すべてが変わらないというところが凄かった。

 まあ飛距離もさることながらね、飛ぶだけじゃなくてアイアンの正確性とパッティングのうまさっていう部分もある。彼のパットを見た後に尾崎選手のパットを見ると、やっぱり合わせてるんだよ。要するに彼は守りに入らずに攻めのパットをしてるんだよ。そこがすごかったね。

 とにかく10回回った経験で言うと、あの景色というのは、セカンド打つ景色というのは異常だよ。もうね、ほんとすごい。

 パー5、15番のセカンドが9番とかウェッジだよ。ニクラスが出た頃15番はさぁ、1番アイアン2番アイアンでセカンドを打つっていうんで大騒ぎになったんだから。それがいまや9番やらウェッジだよ。これはカルチャーショックっていうかね、革命だね。しかもカーボンとかいうんじゃなくてスチールだから。

 そういえば彼の使ってるアイアンは僕のモデルなんだよ。息子がまたそれと同じモデル使ってるんだけど、もう絶対に換えないって言ってるんだよ。これでずっといくって。だからあの影響力ってでかいね。

 タイガーっていうのは、握手するとすっごい手が柔らかいんだよ。長いんだけどね、ごつくないの。こう華奢なのちょっと。ふっと握手した時に、こんなに柔らかくて、大きいことは大きいんだけど・・・か細くてという表現は変なんだなぁ、そうじゃなくて・・・なんていうかなぁ、グローブのようなガチッとした手じゃなくて、こうスーとしてるんだよ。わかるかなぁ?

 先日のオーストラリアの時は一緒には回らなかった。二言三言話はしたけどね。たぶん太平洋マスターズぐらいに参加するんじゃないかな日本でも。フェニックス行かないと思うよ。太平洋の前にナイキのイベントが日本であるんで、その後に出るんだね。2週間は長くていやだっていう感じで言ってたから、たぶん太平洋じゃないかな。外国人の評判としては太平洋のほうがいいんだよ。グリーンがいいし、コースレイアウトがいいんだね。やってみるとわかるけど、フェニックスのほうがグリーンが荒れてるんだ。

 ぜひ来る時は見に行ったほうがいいよ。オン・ザ・グリーンで「タイガーを見る会」っていうの作ったほうがいいんじゃない。


(1997.4.24掲載)

新兵器でフェアウェイキープ率アップ!

 先週のつるやオープンでおもしろかったのはね、土日ね、いまダンロップが作っているボールがあるんだけど、仮称名がロングディスタンスソフトスピンというボールだったんだ。それがいよいよ発売されるんで、ニューブリードマジックスピン(ニューブリードMS410)という名前に変わったのね。それを土日使わせてもらったんだけど、これがまたいいボールだったよ。飛んで曲がらず止まる。前のニューブリードはツーピースだったけど、今度のはスリーピース。雰囲気もぜんぜん違うボール。ロゴ自体も違うし。ロングディスタンスソフトスピンという名前で、プロ用のデカ芯スリーピースとして開発されたわけだけど、ダンロップとしてはロングディスタンスのシリーズとしては出せないボールになってしまって、名称が変わったらしい。メーカーの営業じゃないから詳しくはわからないけど、まあ、とても使いよかったね。

 それと、こないだ千葉オープンで雅生にドライバー置いてかれたせいでクラブを換えたんだけど、T-ZOIDに換えたのね。元々T-ZOIDのスプーンがよくて、いいなと思ってたんだけど、千葉オープンの初日に置いてかれたことがあって2日目にT-ZOIDを届けてもらったの。それがまんまとうまく当たってね、つるやオープンも、フェアウェイをキープする確率がいままでより15%も多くなった。これは大きいと思うよ。これで今年の1年を考えると、比較的明るい材料というか、比較的じゃなくてとっても明るい材料だね。15%上がればさ、15%グリーンに乗せるのが楽になるってことじゃない。15%フェアウェイに行くのがよくなるってことは、確実に半分の7%はパーオン率が上がるわけでしょ。っていうことは、7%は確実にバーディチャンスが増えるっていうことだよね。これはね画期的にうれしいことだね。もうこのへんにきたらクラブに助けてもらおうと。女房に助けてもらい、クラブに助けてもらい・・・(笑)

 先日義援金を届けてきたわけだけど、本人としては今後も別な形で、例えば子供達にゴルフを教えるとか、子供達と話をするとか、そういう違った形で応援はしていこうかなぁと思ってます。神戸の近くにケイマンボールを使った練習場とそれにミニコースがついてるところがあるんだけど、そこで一回プロ達が集まってエキシビジョンをやったんだけど、そういったところで子供達とふれあいができたらおもしろいなって思ったんだけどね。ケイマンボールは僕らが打ってドライバーで160〜170だね。5番アイアンでフルショットして100ヤードぐらい。タイガーウッズの9番アイアンの飛距離で十分ミドルが取れちゃう。こういう物からでも、子供達とゴルフのふれあいができたらいいね。


(1997.4.25掲載)

アジアンの若手の中で順調なスタート

 水曜日のプロアマの時は雨と風と強くて寒くて寒くて。茨城は一日中雨で、筑波山に雪が降ったなんて話もあったぐらい。まあ、とにかく寒かった。

 それで僕はようやくわかった。僕の一番の大敵は寒さだって。今日の第1ラウンドも寒かったんだよ。朝早いスタートで、8時15分のスタートだったんだけど、寒くて寒くてさ、前半ティーショットバラバラ。2発しかフェアウェイ行かないんだから。そんな中でなんとか1アンダーでこらえてね、いかに自分がしぶといかよーくわかった

 で後半になって、少し暖かくなってきて、やっとまともにスイングできるようになって、後半はフェアウェイは1発しかはずさなかったね。後半2アンダーで69で、ただいま4位スタート。今週はキリンオープンということもあるんでがんばりたいね。

 今週は有望なアジアンの若手選手が来てて、たくさん出てるよ。なかなかいいよ。トップがゾウ・モウっていうミャンマーの選手で、その次がイギリスのフライアット。彼は一緒に回った選手。それからディーン・ウィルソンっていう選手。これがアメリカ。モウは日本でもプレーしてるけど、アジアでもけっこう出てるんだ。オフシーズンはアジアンツアーとか出てる。

 あとは僕が有望だなと思ったのは、ラリー・バーバー1アンダーだね。ミラー・バーバーの息子だね。それからもう1人有望だと思ったケビン・ウェントワースが2オーバー。今のアジアンツアー賞金ランキングだとウェントワース、フライアット、バーバーという順だね。しかもそんなに差がない。

 日本の野上選手は前半いいスタート切って、3アンダーだったけど、最終的にはパープレーだね。33-39。この試合ベスト3ぐらいに入れば賞金王もあるんじゃないかなぁ。

 まあ、とりあえず順調なスタートを切ったし、がんばりますよ。


(1997.4.27掲載)

アメリカって厳しい国だよね

 茨城GCはなかなかおもしろいよ。タフなコースだし。アマチュアの人はなかなかラウンドできないと思うけど、もう少し簡単に回れる名コースっていうのがあるといいなって感じがする。

 キリンオープンでアジアンの若手ががんばってるけど、アジアンツアーも来年再来年あたりにはもっと注目されるんじゃないかな。僕も若手の選手なんかも誘って、行ってみようって話もしてるし、また来年2、3試合行ってみようと思ってる。ひょっとしたらオメガツアーがもっともっと大きくなるから、オメガツアーに吸収される可能性もあるんだよね、いくつかのトーナメントが。まあどうなるかわからないけどね。オメガツアーはスターチャンネルっていうテレビがバックアップしてる。だからもう少しするとすごいと思うよ。スポンサー体制ががっちりしてるから。

 話は変わるけど、海の向こうで、F.ゼラーがタイガー関係でスポンサーなくしたね。僕のキャディはマイケルっていう外人なんだけど、F.ゼラーの言った言葉というのが、まあどの程度のことを言ったのかわからないけど、新聞に書いてあったことを聞いてみたのね。そしたら、白人が黒人に対して、“リトルボーイ”って言うのは、やっぱりなんかあるんだって。なんていうの、そういう差別的な雰囲気を持たせるような意味があるんだって。で、それはへぇ〜っていうかなるほどっていうような顔してたけどね。アメリカっていうのはそういうところが厳しい国だね。

 そんな感じでいったら、ジャンボなんてさ、スポンサーがゼロになっちゃうって感じだよ(笑)。あんだけ言いたい放題言ってるんだから。国の違いっていうのかさ、まあなんていったらいいのかなぁ、これこそ文化の違いなんだろうね。


(1997.5.1掲載)

ニクラスの秘密の話

 月曜から名古屋に入ってます。月曜・火曜とこっちの義理の弟みたいな感じの人のところにいます。その人が中学1年ぐらいの時からかなぁ、一緒にトーナメントついてきて見に来るような・・・たまたま泊まってる旅館の子だったの。いつも親しくしてもらってる、二十歳ぐらいから泊まってる旅館の長男だった。それがまあ、今は大きくなって、三十・・・後半に入ったのかな。

 ここのところぜんぜん家に帰ってなくて、先週も泊まりだったし。筑波のホテルで、家からだと1時間10分ぐらいなんだけど、1時間10分といっても曲がりくねって止まって進んででしょ。疲れるんだよね。で、コースの近くに泊まっちゃう。千葉オープンやった袖ヶ浦と家からの距離的にはほとんど一緒なんだけど、片方は高速でストーンとずっとノンストップで行けるから、楽に行ける。一般道で1時間はつらいけど、高速で1時間はまあまあじゃない。

 さて、今日から中日クラウンズだけど、去年はジャンボが優勝したね。でも、去年のジャンボですら、15、6回グリーンをはずしてる。そのうち1個か2個しかボギーを叩かなかったはず。99%ぐらいパーセーブしたんじゃなかったかな。いかに寄せがすごかったかっていうことだね。

 これは昔の話なんだけど、このクラウンズにJ.ニクラスが出たことがあるんだ。で、ニクラスが16番ホールのセカンドショットをOBした。16番というのはミドルホールパー4で、左ドッグレッグで350〜360しかないんだ。ほんとに飛ぶ人は山を越えてのワンオンを狙うようなホールなんだけど、だいたいはフェアウェイに打っていって、残り80ヤードぐらいのウェッジショットを残すんだよね。で、グリーンの幅が狭くて、やや奧に傾斜してるから、どうしてもウェッジのスピンショットがかかる距離を残したいわけだ。

 そういう距離を残して打ちたいっていうのが選手の気持ちなんだけど、ニクラスもその通りの80ヤードぐらいのウェッジショットを残すようにした。コーライのフェアウェイだから、茎があって少しフライヤーしたんじゃないかな。自分で思ったよりもスピンがかからなかった。グリーンのやや奧目に落ちたボールが、ダーと転がって、バンカーとバンカーの間をすり抜けて、奧にOBしたの。で、ニクラスは公式コメントでは、自分がそこにOBがあるのを知らなくて、コースを熟知してないから、OBになってしまったというコメントを出したんだけど、彼はホテルに帰ってからおもいきりベッドを蹴ったらしいよ。「なんだあれは!」って(笑)。これはほんとの話。

 とりあえずミズノオープンまで休みなしで連戦します。オフがなかったのがきついかというと、オフがないっていうのは普段怠けてるやつが言うことで、週にちゃんとトレーニングとか決めてやってる人間にはそうでもない。ただし、火曜は休みを作らないといけない時もあるね。だから何試合か、2試合ぐらいは練習ラウンドなしのぶっつけ本番になると思う。体を休めてね。そういう調整も必要だよね。

 まあ、てなところで今週もがんばりますね。


(1997.5.3掲載)

スポーツ選手の名言集

 自分で日記つけてるんだけど、もう5年経つかなぁ。だいたい書いてあるのが技術的なことばかりでさ、それもパターのことが多いなぁ。パッティングのことばっかり書いてあるよ、ほとんど。10のうち6、7ぐらいはパターのことだねぇ。ずっと読み返してみても、あっパターで苦しんでる、こんときもパターで悩んでる、この時もパターなんだなぁ、って、けっこうね、いろんなことを思い出すね。

 今度おもしろそうなところがあったら抜粋して紹介してもいいね。去年とか一昨年のやつって家にしまってきちゃうから探さないといけないけど。まあ日記って言っても、手帳にメモしてるっていう感じ。ほんとメモがわりだね。

 「勝利の秘訣」っていう本があって、スポーツ選手の名言集が載ってるんだけど、これはいいなぁって思ったことを抜粋して自分の手帳に書いたりしてる。

 そういえばマイケル・ジョーダンの話も書いてある。でもタイガー・ウッズは書いてないんだよ。マイケル・ジョーダンの言葉で「勝つためにしなければならないことがあれば、俺はいつも絶対それができると信じている。もちろん失敗することも少なくないが、だけど失敗しそうだなんて考えることはない。いつだってやるべきことは必ずできると信じているんだ」というのが書いてある。

 あとはジョー・モンタナ。「負けてる時は何か手を打つだろう。だけどあれもこれもやろうとしてはダメだ。流れを作るんだ。そうすればチャンスも生まれてくる」。

 またベン・ホーガンがおもしろい。「私は練習しながら集中力を高める訓練をする。ゴルファーにとって長時間集中力を維持できることが大切な能力だ。頭の中から余計なことを一切排除して、それに集中できるクセをつけることができれば、試合でもまったく同じことが自然にできるようになる」。

 で、この手帳の表には“歩”って書いてあるんだけど、後ろは“歩”っていう字を反対に書いてる。これはぜんぜん違う自分の・・・光と影みたいなもんだね、このノートは。こんなのも書いてある。「神様っていうのは最後のドアしか開けてくれないものだ。人間にできることはその最後のドアに手をかけることだ」。これ言ったのは誰だと思う? 僕なんだ(笑)

 「できないことをたくさん考えるんじゃない。できることを1つ考えればいいんだ。」これも僕。おもしろいよ、こういう物を書くっていうのはね。「生きていると楽しい1日もあれば、つまらない1日もある。悲しい1日もあればうれしい1日もある。そして何もなく穏やかな1日が過ぎて、そんな時幸せを感じるのは、私が私の人生を歩いてきた証なのかも知れない」「夢で会う時は怒っているようで、心配しているようで、悲しそうで・・・その口から出る言葉は、生きている時のように聞こえてくる。私は夢で会う時に何も言えない。私の感情は生きている時のままなのか、素直になれないでいる。でも夢で父に会った後はうれしい。それは父の姿の中にやさしかった父を思い出すのかも知れない。」・・・なんてね。詩人でしょ(笑)


(1997.5.6掲載)

スーパーショットを生む環境

 中日クラウンズを開催した和合は火曜からラウンドした。和合っていうコースは今の道具からすると、もう言葉は適切でないかも知れないけど、ミニコースになってるよね。非常に距離としては短い。ただ和合はそれをカバーするだけのグリーンの作り方、それから全ホール砲台だから、そういう点では難しさはあるんだけど・・・中日クラウンズを東洋のマスターズって位置づけてるスポンサーサイドの見方っていうのを、本当にそう思うんだったら、完成させてほしいって思うんだ。

 それはどういうことかっていうと、テレビでマスターズ見てればわかるように、やはり点と点での勝負だよね。その点と点で打つためには、よく整備されたフェアウェイが必要なんだ。日本でなぜスーパーショットが少ないかというのは、フェアウェイの状況が悪いということがある。

 アメリカっていうのはオールベントで、芝の刈り方が非常に均一で、芝の密生度も高いんだね。北海道もベントじゃないかって言うんだけど、北海道はバラバラなの。非常にきれいな、密集したベントの芝じゃなくて、砂がちょっと見えてるところもたくさんある。日本で唯一フェアウェイをアメリカと同じように味わおうとしたら、北海道クラシックがいちばん近いかも知れない。僕が回った中では。J.ニクラスが設計監修しているコースなんだけど。

 だからアメリカのコースっていうのは、下がそれだけシビアな、要するにボールが浮いてないと。ベントだからボールが浮いてないから難しいという考え方もあるんだけど、プロの場合は、そっちのほうが打ちやすいんだな。だから、よくわかると思うんだけど、コーライ芝っていうのは、茎が1本1本強いからボールが浮いたようになるよね。浮いたようになるんだけど、逆に言うとその茎がボールの手前にあると、ボールに対して自分の意図したスピンがかけられない。だからどうしてもピンの根本に落ちた球が、そのまま止まらずにダダッと行ってしまったり、あるいはたまたまきれいな状態に球があったら、ピンまでピタッと打つことはあっても、その不安というものが必ず残るわけじゃない。ほんとにこの芝は普通の状態でだいじょぶなのか。

 ところがアメリカの全部とは言わないけど、ほとんどのツアーっていうのはフェアウェイがきれいに整備されているから、フェアウェイから打つショットっていうのは、きっちりとクラブフェイスにボールが当たるわけ。きちんとフェイスにボールが当たるっていうことは、それだけいいショットはほんとにナイスショットという結果になっていく。

 だから、日本のツアーはスーパーショットが少ないからつまらないっていう意見も確かにあるよね。僕もそれは賛成なんだけど、だったら、特に春先のうちはオーバーシードなりをしたらどうだって思うんだよね。


(1997.5.7掲載)

英語ができるということは

 イギリスの人からもメールいただいてるけど、ごめんなさいね、なかなか新鮮なやつを届けられなくて・・・これでも一生懸命やってるんで許してちょーだい。

 いやぁ、それにしても先週の最終日は崩れちゃったよ。1番2番と終わって、2番でバーディ取っていいスタートだったんだけど、3番で200ヤードぐらい7番アイアンで飛んじゃって、大フライヤーしちゃってダボだよ。

 でも、思ってるよりパッティングに対して明るい兆しを見つけたから、そういう点ではこれから楽しみにしてる、自分自身が。パターもちょっと換えないといけなかったんだけど、いままでのやつより2インチぐらい長くしたんだけど、そうするとスチールだと重くなりすぎてバランスが出ないのよ。それでカーボンシャフトで、バランスが出るようにした。

 今週は雅生も出るけど、千葉オープンと違って、コースの難易度も高いし、出てる選手もやはり千葉オープンに出てる選手と比べ物にならないから、やっぱりあんなに自分のゴルフっていうのかな、楽にはさせてくれないよね。でも、この試合でまた多くを学ぶんじゃないかな。

 まあ息子は大学っていうのは考えてないし、高校終わったら海外へ行って英語の勉強をして・・・とりあえず英語がしゃべれれば、世界的にいろんな経験ができるというのが、僕がプロとして世界中行ってきた中でいちばん大切だと感じたこと。というのは、やはり英語が堪能にしゃべれるっていうことはいろんな国に対して躊躇なくいける、いろんな人間に対して躊躇なくとけ込める、それこそいろんな人間に対して情報交換をできる、ということになるんだよね。

 それこそインターネットとワープロの違いがあるわけだよ。

 インターネットっていうのは様々な国と様々な情報交換ができる。それだけ自分に対しての知識、技術、その他いろんな物が手に入ってくるけど、それがワープロじゃどうにもならないわけだよ。そのぐらいの差っていうのがあるんだな。だから高校を卒業した後に、やっぱり英語の勉強してもらって、そこからじゃあヨーロッパに行くのか、あるいはアジアに行くのか、あるいはアメリカに行くのか、そういう風な選択ができるけど、何もやらなかったら日本しか選択はないわけだよね、基本的には。行ったってアメリカのミニツアーをちょこちょこっと行くしかないし、アジアンツアーにもちょこちょこっと行くしかないわけだし、でもしゃべれれば、本当にトライができるっていうことだよね。だからそうやってほしいなぁって思ってる。

 明日はプロアマ。去年は中井貴一さんだった。ゴルフうまかったね。で、今年は武田鉄矢と一緒に回る。プロアマの組み合わせはフジテレビが決めるんじゃないかな。ジャンボは毎年美女と回るけど、僕はもう女性はやだって言ってあるんだ(笑) あんまり得意じゃないんだよ(笑)


(1997.5.8掲載)

ウッズのインタビュー見た?

 今年から帽子換えたんだ。僕が考えて注文したやつ。ミズノのやつなんだけど、あのデザインはまだ手作りってやつ。今度見てみてね。

 6日のクローズアップ現代見たかな? ウッズのインタビュー。いまなにやってもウッズだねぇ。映画も作られるらしいし。番組はおもしろかったよ、なかなか。ああいうクレバーというかさ、ああいう選手が日本にもっともっと増えないといかんだろうねぇ。

 ボールのライの改善になるぞと、友達として注意しとくぞと言われるような選手じゃやっぱりさ(笑) やっぱりそういう行為がたびたびあるっていうことで、見かねてたんだろうね。

 話を戻すけど、ウッズって、ゴルフそのものもそうだけど、思考回路って言うのかな、非常にすばらしいね。ああいうすばらしい選手が、日本風に言うと、いいやつは早くしんじゃうっていうのがあるじゃない。そういうのをちょっと心配してるんだけど、ウッズって暗殺されちゃうんじゃないかって心配でさぁ。いままでたくさんあったじゃない。キング牧師にしてもそう。

 結局理屈抜きって言うのかな、生理的に嫌っちゃってる人がいるからねぇ。99%の人が好きでもさ、1%の人っていうのが怖いよね。熱狂的なKKKみたいな組織だとかさ。

 うちの息子はまあ、ウッズまでのスケールがあるわけじゃないんだから・・・まあ一歩一歩ね、階段とかさ、そういうものを登っていってほしいね。


(1997.5.9掲載)

春先のトーナメントコース

 今回は・・・またコースの話しようかな。

 先月行われたつるやオープンっていうのは、フェアウェイにオーバーシードしてあって、非常にいいコンディションだったね。グリーンはものすごく硬かったけど、それを十二分にカバーできるだけのフェアウェイの良さがあった。プラスして言うと、スポーツ振興っていうゴルフ場は、今年のメルセデス選手権をやったアメリカのラ・コスタっていうゴルフ場のオーナーなんだ。木下さんていう人なんだけど、やはりアメリカのツアーをやってるだけあって、フェアウェイがいかに大切かっていうのは知ってるから、やっぱりコースメンテナンスが非常によかったね。確かに兵庫県の山の中のゴルフ場だから、アップダウンがあったり、左右OBでちょっといやらしいホールもあるけれど、コースの、芝生のメンテナンスは非常によかったんじゃないかなぁ。

 こないだのクラウンズも、東洋のマスターズって言うんだったら、ただ花の美しさで目を潤すんじゃなくてそういうほんとの意味でのね、プレーヤーがナイスショットしたらナイスショットの結果になるような、フェアウェイにしたほうがいいね。

 日本のツアーで言うと、今年は今の所つるやが一番よかったね。年間通して言うと、やはりフェニックスになるのかなぁ。静岡もいいけれど、例えば10番とか、1番とか、傾斜のあるホールっていうのは、その傾斜によってボールが集まるようになっちゃってるんだ。だからところどころ非常にディボットの多いところから打たないといけない。

 それともう1つ静岡オープンっていうのは、芝の緑がやけに目に入るから暖かそうなんだけど、現実的には寒いというのもあるね。体が動いて半袖でいけるとなった時にやっぱり芝生の良さっていうのがますます生きてくるっていうのかな。心持ち静岡は長いけどね。フェアウェイの刈り高が高い。ちょっとセミラフみたいなところがあるね。

 オーバーシードっていうのは一年草だから、毎年毎年やらないといけない。18ホールでだいたい3000万円から4000万円ぐらい費用がかかるらしいんだけど、まあもう少し工夫してやってもらいたいなっていうのがあるね。


(1997.5.12掲載)

風邪引いちゃった(苦笑)

 そういえばフジサンケイのプロアマの時に、インターネット見てますよって言う人がいてね。夫婦連れだったかな。あぁ、見ててくれてるんだって思ったね。

 今週は風邪引いてしまって、木曜日の夜に扁桃腺が腫れてきちゃって、金曜日の朝ちょっとやばかったんだ。で、第2ラウンド終わって、やっぱり熱が出てきて、なんとか土曜日までによくなればと思ったんだけど、よくはならなかったね。この後連戦になるから、風邪ってけっこう後に影響が出るんで様子見るよりも、ここは思い切って休むしかないなと。まあ、雅生も落っこっちゃったし(苦笑)

 初日はすごい風で、川奈っていうゴルフ場は、テレビで見るよりも風の方向っていうのがすごくて、あそこ海岸沿いの起伏の多い丘陵だから、風がぐるぐる回るんだよ。だからティーグラウンドでフォローでも、セカンド地点はこう、アゲンストだとか横風だとか、そういうものすごく読みにくいところがあって、まあ何回も出てる選手でも、苦しむような風だったから、危ないなぁとは思ったけどね。今年はラフもすごく深かったよ。密集してて。

 そういえばテレビ中継もああいうふうに、プロがねぇ、ラウンドレポーターじゃないけど、一打一打の状況をうまく説明してくれるとね。あぁ、ラフっていうのはすごいんだなぁとかね。やっぱり解説席に1人のプロとラウンドに1人のプロがついてると、見てる側にとっても、説得力があるというのかなぁ、見てて難しさっていうのか、ほんとによく伝わってくるね。

 ジャンボのターフの跡とかを見せて、ラフを1本取り上げてこれだけ長いんですよ、なんてね。あれなんかもリアルだったよね。大町プロもこういってはなんだけど、レポーターっていうのも合ってるような気がするねぇ(笑)

 こればっかりは人間の寿命と一緒で、全員が同じじゃないから、ある人間は50歳、それこそジャンボみたいな年齢までがんばれるだろうけど、やっぱり選手としての寿命をそれまでに終わってしまう選手もいるだろうし、人それぞれ様々なライフスタイルがあるんだろうね。大町プロがそうだって言ってるわけじゃないよ、念のため。

 僕は当然、生涯一選手としてがんばりたいという気持ちでやってるけどね。ロープの外よりはロープの中がいい、つまり選手としてフェアウェイを歩いていくっていうことが、いちばんの幸せだと思うし、自分の生きる道じゃないかなぁ。

 土曜日は生中継だったけど、日曜日は録画だから、テレビ中継の時間を見て、映してる選手を見れば、だいたいこの選手が勝つっていうのはわかるけどね。わかるけど今回は15番のパーパット入れた時に、あぁ、久保谷勝つんだなって思ったけど、やっぱりああいう選手が勝つと最後までわかってても見るよね。あれ、15番でジャンボが2ストローク差のリードでトップですって言えば、時間から見てジャンボの勝ちだろうっていうんで練習行っちゃう人もいるだろうし、チャンネル替えちゃう人もいるだろうし、でもやっぱり初優勝って言われた久保谷君ね、あれ見てるとどんな勝ち方するのか見てみたいなっていう気になっちゃうよね。

 ちょっと17番ピンチで、あれは難しかったね。リードして迎える17番っていうのはほんとにどっちにもはずしたくないんだよね。左にはずせば難しいし、右にはずしても難しいし、まあ、右にはずしたほうが4っていう計算はできるんだけど、左にはずすと5って思ってしまうんだね、選手としては。だからついつい右に、3日目の小達君だとか、最終日の久保谷君みたいにね、右にはずすっていうのがパターンになってくるよね。右にはずしたら、うまくアプローチすれば3が取れる、でも8割9割は4になっちゃうよね。2ストロークリードで来れば、やっぱりあそこに入れてしまうんだろうね。

 17番はクレーンカメラが入ってたね。クレーン自体は去年も確かあったんだけど、フジサンケイの試合っていうのは、年々映像がおもしろくなってくるからいいなぁって思うんだ。


(1997.5.13掲載)

後ろに宇宙人がいるんだ

 もう少し川奈の話を。

 初日2日とすごく風が強くて、3日目4日目穏やかになるかなって思ってたらそれなりに風があったから、スコアも今一つ全体的に伸びなかったね。非常に難しかったね。

 2日目はもう、さーむい寒い。それで熱が上がっちゃったんよ。でもあの寒さの中で、後ろの組の丸山茂樹は半袖だったんだよね。体がどっかおかしいんじゃないかと思うんだなぁ(笑)

 半袖で思い出したけど、倉本(昌弘)がプロになった最初の年、あいつも半袖でよくプレーするタイプだったんだよね。12月の日本シリーズの時に一人だけ半袖とベストだったんだよ。みんながセーターだっていってる時に。で、もう、その時、倉本バカじゃないか、こんな寒いのにっていうふうにみんなプロは思ってたんだけど、いまはもうそんなの目じゃないね。もう丸山の半袖見るとね、絶対これは異星人だと、宇宙人だと思っちゃうよ。

 そういえば丸山といえば、つるやとキリンで逆転負けくらって、やはり落ち込みかけたけど、川奈でも6位だったし、気分転換がうまくいってるのかも知れないね。

 まあ、一般の人が川奈に行ってさ、ゴルフできると・・・川奈って実際高いじゃない。プレーするのに。例えば4人で行ったとして、泊まらなければプレーできないから、泊まってご飯食べたとしたら、やっぱり4人で30万近くかかるかなぁ。そうなってくると、そう簡単には行けないよね。だからなかなかゴルフ場の説明してもリアルに感じられないだろうけど、やっぱりあのタワシのようなグリーンね、これを味わうには行かなきゃわからないかなぁって感じね。

 試合でやってる16番、ほんとは15番なんだけど、あの16番のバックティに立ってティーグラウンドからフェアウェイ見た時のあの狭さ、これもそうかな。フェアウェイまでけっこう距離があって、220ぐらいあるし。まあ相当打ち下ろしだから届かないってことはないと思うんだけど、まあだいたい落っこちて左にはねていくから。まあおもしろいね、あのコースは。

 ああいう難しいコースっていうのを、まあグリーンはコウライグリーンだから、あんまりインターナショナルではないんだけど、ああいうティーショットの正確性、それから質の高さだね、ショットのそういう部分を求められるコースでジュニアがもっともっと育てられるようになったらいいなって思うね。


(1997.5.14掲載)

食材は調理しだい

 フジサンケイでは川奈っていう難コースということもあったけど、やはりツアー競技っていうこともあるし、雅生もてこずってたみたいで、彼の良さっていうのが、技術的な良さっていうのかな、出なかったね。

 終わった後、やっぱり男子ツアーの、ほんとのツアーのね、良さっていうのかな、いいなぁ、レギュラーツアーの試合はいいなぁっていうのを感じてたみたいだね。練習場はいいし、ボールもいいし、やっぱり出てる選手は強いし、コースは難しいし、やっぱり自分としては簡単にやろうと思ってたんだけど、そんな簡単にはいかなかったと。

 でもある意味じゃ、跳ね返されたけど、それに対しての、こう、ぶつかれる満足感っていうのかな、そういうのはあったみたいだね。新聞には、またジャンボ杯で勝って来年も来たいというようなことを言ってたようだけど、けっこう高校生も質が高くなってるから、そんな甘いもんじゃないけどね。ただ、また戻ってきたいっていう気持ちは非常に強いみたいだね。

 川奈の前の2週、試合に出てた星野とかもいいね。星野とか市原とかいいねぇ。

 ただやっぱり若い選手っていうのは、結局あのぐらいの年齢っていうのは、なんていうかな、約束された将来ではないわけだよ。常に疑問符がつくというか、作り方1つで間違えてしまうっていうところがあるから・・・料理でいうと食材だよね。食材はいいと。ただそれをどう料理するかによって、食べられる料理になるか、とても食べられない料理になっちゃうか、そういうのはあるよね。

 難しいのは、やっぱりハードにトライしてなきゃいけないっていうのがあるよね。要するに自分の人生に対して、ハードにハードにトライしていく。トレーニングにしてもそうだし、練習にしてもそうだし、あるいはゴルフ以外の勉強とか、社会経験とか、そういうことに対してもハードにトライしていかなきゃいけない。

 でもある一方で、セルフプロテクトみたいな、自分自身を守らなきゃいけないっていうこと、要するにオーバーワークはいけないし、トライ・ハードはいいけど、トライ・トゥー(too)・ハードはいけないってことだよね。トゥー・ハードっていうのはやりすぎる、それから守りすぎるのもいけない。だからそのバランスだね。過ぎたるは及ばざるがごとしだけど、及ばざるは何物にも足らざる、っていうところだね。そこのところのバランスをうまくやってかないと、一流っていうか、いろんなチャレンジはできないだろうね。


(1997.5.15掲載)

日本プロがんばるぞ

 今日から日本プロです。

 今年の日本プロの会場っていうのは、自分が19歳の時に日本オープンのベストアマを取った会場でもあるし、プロテスト通った会場でもあるし、非常に想い出の深いコースだから、ぜひがんばってみたいなと思ってます。

 体調も二日休んだせいでよくなってきてるし、風邪の影響はほとんど残らないと思う。無理するといつまでも風邪が残っちゃうからやめとこうと思って棄権したわけだから、休んだ甲斐があったってとこかな。

 まあ、関東の人は、よかったら土日でも見に来てください、応援かたがた。

 今回はちょっと短くてゴメンね。


(1997.5.18掲載)

なんかガクッとしちゃったよ…

 というわけで・・・ちょっとショックだね、今回は。大好きなコースだったしねぇ。

 初日の前の晩、すっごく咳が出て寝れなかったんだよね。

 今年はシーズンを楽しみにしてたんだけど、やっぱりあっちこっち行って、やる気満々で行ってたんだけど、その分の反動がちょっと、スタートダッシュ失敗してる反動がね・・・

 自分ではこう、落ち込んでるっていうか、調子悪くて気持ちが沈んでいくっていうのはないんだけど、逆に今年はいい年にしたいなというのが非常に強くてやってるんだけど、それがうまくいかないというか・・・まあ確かにプレー上の問題点というのもあるんだけどね。パターとかね、自分の得意分野の物がずいぶん若い時と変わってきてるっていう感じもあるんだけどねぇ。

 プレーの問題だけじゃなくて、ちょっとこう、運っていう言い方おかしいけど、流れというのかな、流れがつかめないというか、非常にそういった点では今回ショックだったね。

 先週はまあ、ああいう状態だったからしょうがないっていう感じだったけど、川奈を2日で棄権したのもやっぱり今週に賭けてる気持ちが強かったからね。万全の体制で行こうっていう気持ちが強かったから、少しでも風邪をよくして行こうっていう気持ちがあったんだけどね。

 だから火曜ハーフ回って、水曜もハーフで、体調にも気を付けてね、できる範囲の考えられることをやったんだ、いろいろとね。

 でもちょっとダメだったなぁ。なんかガクッとしちゃったよ、ほんとに。なんかこう明るいことでも考えていかないと、滅入っちゃうぞって感じだよね。

 自分としてはとりあえずゴルフしかできないわけだし、引退して解説とかね、その他様々な仕事があるよね。そういうことはぜんぜん考えてない、考えたくもない。

 やっぱりいかにフェアウェイを長く歩けるか。やっぱり優勝トロフィを持って、掲げて、やはりそれを皆に見せるのが自分の使命だと思ってるし、だからまた来週からがんばるよ


(1997.5.19掲載)

ジャンボ・ノーマン問題

 そういえば今週はジャンボも予選落ちしたねぇ。どうしたんだろうね、あれ。やっぱりショック受けてるんだろうねぇ。例のノーマンとの件。

 でも、あのノーマンのクレームの問題も考えてみるとさ、いちばん悪い方向にしか関係者が働かなかったというところがあると思うんだ。つまりその、ノーマンが悪いほうに働いて、ジャンボも悪く働いて、競技委員も悪く働いたし、マスコミも悪く働いてしまったというところがあると思う。

 どういうことかって言うと、ノーマンはアメリカに帰ってアピールしたよね。でもそこでアピールするんだったら、なんであの場でクレームとしてつけなかったのか。クレームとしてつけるのがいちばんベストだったのではないかと。友達としてもね。

 「友達としてアドバイスをするけれど、そういうことはしないほうがいい」というのは、一見親切心で言ってるようだけど、その優柔不断さっていういちばん悪い状況を招くよね。だからクレームとしてくれば、競技委員会もしっかりと受けなきゃいけないし、ジャンボはジャンボで、仮にアドバイスとしてそういうことをしないほうがいいって言われたとしても、それがクレームとしてだったら、自分のプレーの内容がペナルティに値するのかどうか、そういうものを真摯にというか、逆にああそうか、じゃあ今のプレーが、そういう態度がペナルティに値するとしたら、そういう問題に触れるとしたら、自分から2ペナルティを申告しても悪くなかったんじゃないかなっていうふうに思うだろう。

 で、また、競技委員は競技委員で、そういうアドバイスとしてじゃなくて、例えばクレームとして来ないんだったら、一切それは関係ないことだし、それに対するコメントをする必要もないんだけど・・・ねえ、芝の違いがどうたらこうたらっていうわけのわからないようなこと言ってたよね。じゃあ芝が違ければ、ルールは日本とアメリカとあるいはヨーロッパとでは違う物になるのかっていうことになるでしょ。っていうことは、世界統一であるはずのゴルフのルールが統一ではないってことになっちゃうじゃない。だからそういう競技委員会っていうのもちょっと不手際だったなっていうふうに思うし。

 またマスコミもこぞって、やっぱり・・・マスコミっていうのはどちらに対しても指摘するべきだと思うんだよ、ノーマンに対しても、ジャンボに対しても。「友達としてアドバイスするが、そういうふうにしないほうがいい」って書くんだったら、そのジャンボのプレーがね、それが非常にフェアに見えないっていうふうに書くんだったら、疑惑っていうふうに書くんだったら、ノーマンもクレームとしてつければいいんじゃないかと書くべきだよね。そういうことを両方お互いの問題点っていうのを指摘するっていうのがマスコミの役目だと思うんだよ。

 時の流れというか、あるいは普段こう鬱積している物があるのかも知れないし。例えば出場ボイコットされてることもあるから、それの仇討ちみたいなところもあるんじゃないかなっていう気もするしね。だからこう全部が悪いほう悪いほうに働いたっていうか、それがこういう結果になったんじゃないかなぁっていう気がするんだけどね。

 この問題に関してはもうちょっと続けようと思います。


(1997.5.20掲載)

昔こんなことがあった

 悪口っていうのは簡単には言えるんだけど、やはりことの内容とかいろんなことを加味して考えると、悪口っていう簡単な発想で物を言ってしまうと、そんな問題じゃないだろうっていう雰囲気になってくるかも知れないよね。やっぱりほんと気を付けないといけないと思うよね。バッシングっていうのは簡単だけど、バッシングからは何も生まれないと思うんだよね。提案というか提言というか、苦言でもいいけど、そういう部分が建設的なところがないとね。基本的に建設的な意見でなければ、何もいいものは産まないと思うんだよ。

 僕も昔ペナルティつけられたことがあって、未だによく覚えているんだけど、自分の無知さっていうのが、やっぱりこう、無知ゆえにペナルティが出ちゃったんだなと。

 19歳の日本アマチュア選手権が、東名古屋カントリークラブ回ってて、中部銀次郎さんと回ってたんだけど、18歳で日本アマ取って、ディフェンディングチャンピオンでその試合に出てたんだよね。

 初日のプレーだったかな、確か。あるロングホールのサードショットの時にすごく雨が強くて、カジュアルウォーターでドロップしますっていうことでマークをしてボールを拾い上げたわけだ。で、その時に指全部で5本の指で拾い上げたんだよね。

 今考えれば、なんてことはなくて、別にいいわけ。ボールだって拭くことができるんだから、カジュアルウォーターは。ところが自分はそのルールという物をよく解釈しきれなかったというか、あるいは動転してしまったというか、そういうことがあって、中部さんから2本指で持たなければいけない、人差し指と親指でつまんでボールを持たなければ、泥が拭けてしまうと、ボールがきれいになってしまうと、それはペナルティに値する、それはルールに抵触すると、ということを言われたんだよね。で、その時にクレームとして受けたんだけど、中部さんが僕にペナルティをつけられるわけじゃないわけだよ。競技委員会がつけるわけだよ。競技委員会が中島にペナルティをつけることができるんだよね。で、僕はあっいいですよ、わかりました、そういうことでルールに抵触するんだったら、2ペナルティでいいですよ、2ペナルティつけます、っていうことで、そのロングホール5を7と書いた。それでホールアウト。現実には競技委員会でしっかりとクレームとして受けて、わかりました、この問題は競技委員会で判断してもらいますっていうことにすればよかったんだけども、いいですわかりましたルールに抵触するということであれば2ペナルティをつけますということで7としてつけたから、過大申告になるわけだよ。ゴルフの場合過少申告は失格になるけど、過大申告はOKなんだよね。

 結局自分は7ということで出してしまったんだけれど、これでおもしろかったのは、その時の競技委員会もそのカジュアルウォーターに対する正しい裁定ができなかった。笑っちゃうでしょ。で、マスコミも、その時中心的だったのはゴルフ雑誌だったんだけれど、そんなカジュアルウォーターのボールをわしづかみにして拾い上げてしまうような、無知な選手が、若いとは言え、まだまだ彼は勉強不足だというようなことを書かれたんだ・・・。

 これ恐ろしいことだよね。カジュアルウォーターのボールは拭けるわけだし、その週の最初のゴルフ雑誌の報道でさえもそうなってたんだけど、しばらくしたらカジュアルウォーターのボールは拭ける、わしづかみにしようが何しようが拭けるんだと、だからそれを知らなかった中島は無知だったと。今度はそういうふうに次の号かその次の号ぐらいかに書かれた。

 クレームをつけた中部銀次郎さんもルールを勘違いしてた。ペナルティつけますよっていうことで、ペナルティを容認した自分も無知だった。で、競技委員会がちょっと待って、そのスコア提出の前にその時のことをもっとよく話し合いましょうっていうことも競技委員会もしなかった。そしてまたその直後の週刊誌もなんということを、わしづかみにするようなことじゃいかん、という行動をされた。ところがよくよく考えてみれば、カジュアルウォーターのボールは拭けるじゃないか、ということが、その後にちょっと待ってよと、それは皆の勘違いじゃないかっていうことで、ゴルフ雑誌に載った。そういうことがあった。

 ルールというのをもっとよく把握してればよかったんだけど、中部さんがあの時クレームとしてね、しっかりと提訴したというか、中島に対してアピールしたということが、よかったね。あれを、今後のために言っとくぞっていうふうに言われたら、なんかその日1日ずっともやもやもやしながら回らなければいけなかった。また、相手も相手で、中部さんも中部さんで、なんか大目に見てやった。っていうのは、二人がルールを、ルール違反しながら回ってるようなもんじゃない。やっぱりそれはいちばん最悪の結果だよね。片やクレームとしてつけて、片やわかりました、それがルールに抵触するんだったら、ペナルティでけっこうです、っていうことでペナルティをつけた。

 これは今考えたらとんでもないことで、ルール知らないなんてと思うけど、その時はその時でベストなチョイスをしたような気がしたね。


(1997.5.21掲載)

今回の事件への個人的見解

 さて、今回の問題に対しての、これは僕の個人的な見解だけれど、やはりラフに行って使わないドライバー、つまり使わないクラブで、しかも、ましてやソール面積のいちばん広いドライバーでボールの後ろを押さえるというのは、ノーマンにクレームをつけられてもおかしくない行為だと思う。それがペナルティの対象になると言われたら、ペナルティの対象になると思う。

 だからこれを、自分が19歳の時のアマチュアのカジュアルウォーターの事件のように、なんていうか、お互いがはっきりとしない、例えばペナルティがいやだったらいやで、ちゃんと競技委員会に提訴すればいいし、それが自分の2番ホールでそれを感じた、まあ、おそらくは2番だけじゃなくて何回か思ってたと思うんけど、それをここで言った。それを言わないで、もやもやとして自分が今日1日を回るんだったら、ここで言おうということでアピールするんだったら、なぜそれをクレームとして、もっとはっきりとした形で出さなかったのか

 競技委員会も競技委員会で、自分達に火の粉がふりかかるのはいやだと態度をしないで、それはアドバイスとして一切関わりのないことなのか、それともこれは君自身が問題として考えているのか、どっちなんだということを競技委員会が、競技委員会としての権限を発揮するポイントだったんじゃないかなとも思うし。

 マスコミはマスコミでこぞってジャンボの疑惑・疑惑・疑惑っていうふうに書くけど、じゃあその発端となったノーマンのそれが、クレームなのか、アドバイスなのか、本人はアメリカに帰って、あたかもすごい大疑惑だった、ルール違反をしてた、というような形でアメリカに帰ってアピールするんだったら、なぜその場でアピールしなかったのか。それを受けてマスコミが疑惑・疑惑・疑惑っていうんだったら、なぜその時もっとノーマンという世界一のプレーヤーとしての態度で対処しなかったのかというふうに書かないのか。そう書いてある雑誌はほとんどなかった。

 ということは、なんかこの事件が非常に日本的な、非常にうやむやな流れでいってしまっている。それが自分には非常に残念だなぁというふうに思うね。


(1997.5.22掲載)

みんなで話し合ったよ

 日本プロの時も選手会でずいぶん今回の話が出て・・・まああれだけじゃなくていろんな話が出たんだけどね。ある選手から、その問題についてどういうふうな競技委員会としての考えというか、今後どうすべきかというような意見があった。

 トーナメントというのは、同業者144名が毎週毎週ほとんど似たような顔ぶれでやっていくわけだよね。クレームを相手につけるというのは、そこで今後、なんていうか遺恨を残してしまうような、考えを持ってしまうから、やっぱりちょっと躊躇してしまうわけだよ。でも本来は、それを我慢してあれはルールに抵触するんじゃないかと思いながらも・・・なんか日本ってほら遠山の金さんというかさ、水戸黄門じゃないけど、ずっと我慢して我慢して我慢して最後には正義が勝つんだっていうような、テレビドラマ的なところがあって・・・そういうところがちょっとあるじゃない。だからそういうふうなところで、自分にいつ水戸黄門が出てきてくれるんだろうっていう感じもあって、逆にクレームをつけたことによって相手を動揺させたことが、自分がそういう作戦で相手を動揺させる作戦を使ってるんじゃないだろうか、というようなことも考えちゃうんだよね。

 でもそれはいけないっていうふうな話し合いがすごく多くなって、クレームを我慢するんじゃなくて、クレームというのはお互いがすっきりと、これから建設的なプレーをするために必要なことだと。

 相手にクレームをつける可能性があるっていうことは、自分のプレーに対してもすごく責任を持って、クレームをつけられないような、プレーをしなければいけない。そういうふうになってくるよね。

 クレームを相手に対してつけない、だから相手も自分に対してつけないんじゃないかと、うまく表現ができてないけど、お互いもっとプロとして、やはり建設的に、あるいはいい意味でシビアになるために、やはりもやもやを残すことよりも、どんどん提訴というのかクレームというのか、そういう物は出していくべきだと。クレームというのは別に悪いことじゃないと思う。いまの行為はひょっとしたらルールに抵触するかも知れないよと、でそれを競技委員会に確かめてもらおうと。それが提訴だとかクレームだと思うんだ。おそらくその行為を競技委員会がどう判断するか、あるいはクレームをつけられた選手がどう判断するか、そこでペナルティが発生してくる、という感じでどうなるかわかると思うんだよね。

 例えば、自分がこの行為は絶対にペナルティにはならないという信念のもとに競技委員会と話し合った結果、ペナルティはこれにはつかなかったと、いうふうな気持ちがあれば、後はもうなんていうか、おおらかな気持ちでプレーできるわけだよ。ところが自分自身がちょっとやましくて、いまのはちょっと当たるかも知れないなと、ルールに抵触するかも知れない、と思えば、そこで清く競技委員会とこういう状態だからこういうふうになったと、自分としては判断つかないと、そう言われればそうかも知れないと、それをどう思いますかと、それはペナルティの対象になるよとっていうふうに言われた場合に、じゃあペナルティにしましょう、というふうになってくるよね。そしたら、今の行為はそれはやむを得ないと、もうペナルティと言われてもしょうがないと、よしじゃあ気分を切り替えて行こうと、そういうふうなプレーになっていくと思うんだよ。そんなふうに、そこの話し合いでずいぶん建設的な意見が出て、やはりいい教訓として、こないだの総会では進んでったね。

 まあ他の選手なんかもね、今回の問題でもいろいろそういう話があったけど、だいたい自分の意見に近い物が多かったね。


(1997.5.23掲載)

宇部興産観戦ポイントガイド

 宇部興産の初日が終わった。今季初のOBやっちゃった(苦笑)

 今日初日は、田中・飯合と一緒だったんだけど、飯合選手もぎっくり腰になっちゃったらしくて、先週の日曜日だったかにやっちゃったらしくて、今日もかるーく振ってたけどね。田中プロはパッティングで悩んでる感じがあるね。自分の思ったように打てないっていう。気持ち手こずってるよ、パッティングには。

 今日は1アンダー。1OB入りだったからまあまあとしなきゃいけないね。OBそのものよりも、自分でこう、特にアイアンショットが気持ちよく振れるようになったし、ドライバーも大きなミスがなくなってきたというのかな。OBが1OBだっていうのも変なんだけど、そのOBしたホールっていうのは確かにちょっといやらしいと言えばいやらしいホールなんだ。ちょっと打ち下ろしで左右OBで、左から風がきてるんだけど、左にOBしちゃった。でもそんなに「えぇ!あんなところにOBするの?」っていうホールじゃなくて、ああ、あそこだったらあり得るなっていう、やるだろうなっていう、ホールの中ではいちばんOBしやすいホールだったね。

 今週の試合は、中継ホールがたぶん13番ぐらいから入ってくると思うんだけど、まあちなみに言っておくと、13はドライバーで打つ選手、アイアンで打つ選手、2通りに分かれるね。飛ばし屋は一気にドライバーでグリーン近くまで持ってきたほうが得だっていうことで、ドライバーで叩いて、左の林と右のOBに注意して、サブグリーンめがけて打ってくると。残りうまくいくと30、40ヤードのアプローチになるし、そうするとピンが左にあっても右にあっても、奧にあっても、手前にあっても、比較的チャンスにつける確率は高くなるね。

 14は、右ドッグレッグの打ち下ろしで、飛ばし屋は今度スプーンで打つ。まあ場合によってはアイアンで打つ選手も出てくるね。僕なんかだとスプーンで打って、左にフックがかかるとOBがあり得ると。ただしよっぽどのミスショットでないといかないね。だいたいフェアウェイの右コーナーを狙ってティーショット打って、右ドッグレッグしてるからそれが自然にフェアウェイに止まるように打って、セカンドショットは距離感をしっかり。左奧はOBがあるし、右手前にはバンカーあるし、グリーンが右斜め横たわってるのね。で、真ん中右手前のグリーン中央、フェアウェイから見てグリーン中央のところに四畳半ぐらいのこぶがあるんだ、グリーンの。ちょうどエッジのところに、ちょっとでべそのような感じであるんだ。そこを警戒しないといけないかなと。右奧にピン切られた場合にはね。それからグリーンが右からのパットが早いというのにも注意しないといけないね。特に大事なのはティーショットフェアウェイに置いてセカンドの距離感を正しく打つと。できたらピンの手前目に乗せるのがベストだね。

 15はロングホール。まあまあこれフェアウェイに打っとくと今日あたりで僕が4番ぐらいでセカンド打ってるホールなんだけど、2オンが十分可能なロングで、ラフにいくとちょっとややこしいかなぁっていう感じだね。フェアウェイに行ったら4を取らなきゃおかしい。フェアウェイにさえ打っておけば4から3もあるっていうかな。要するにバーディかイーグルもあると。ただしセカンドがピンの頭しか見えなくて、グリーン面が見えない。それからもう1つ、グリーンの奧がOBになっている。バンカーはあるけどOBになってる。だからあまりつっこみきれないというのもあるね。ちょっと恐さがあるね。で、グリーン手前100ヤード付近左側に山というか小山があって林があるんだけど、そこがちょっと風をさえぎるから、セカンド付近の風とグリーンの上の風がちょっと違う時がある。その辺の読みをしっかりとして、どっちかというとセカンド低めの球で、サブグリーンに乗っても転がって上がっていく、だから1クッション2クッションでグリーンに乗せるイメージがベストだね。よっぽどフォローで飛んで、6番とか7番とかで打てればキャリーで持ってきてもいいんだけど、3番4番というアイアンで打つ場合にはキャリーで乗せるにはちょっと怖いかなと。グリーンもそれほど止まる感じでもないしね。

 それから16ショート。16番ショートは、これは15番からのホールの流れで、よく風を読んでおかないといけない。グリーンの左側にバンカーがあるんだけど、そのすぐ左がOBだから、ちょっと右に逃げやすいんだけど、右に逃げると、まあグリーンからちょっとこぼれたぐらいでは悪くはないんだけど、大きく右にはずれると、自分自身にも腹が立つし、決して気分のいいセカンドっていうか、ショートホールでね、アプローチをする感じじゃあないんで。ここはピンが奧の場合4番、手前で6番ぐらいのクラブで打つんだけど、やはり勇気っていうのかな、技術を確かめられるホールだね。ユーカリの木が左側にあるんだ。高い木が。ユーカリの枝を見て風を判断するっていうのが、1つの方法だね。グリーン自体は奧のほうに1つこぶがあって、ちょっとややこしいけど、乗ると意外にバーディのチャンスがあるホールだね。逆に、右と左にバンカーとOBがあって、風がちょっと読みにくいから、ついついその右エッジぐらいを狙っちゃうんだけど、そういうふうにしてくると、バーディはないね。逆にピンを狙って、自分の意識の中でピンを攻めてくるとバーディが取りやすいホールっていうところがあるね。

 17も飛ばし屋はスプーンだね。17番は右ドッグレッグの打ち下ろしで、ティーショット左側がずっとOBだから、ここも16番と似たようなホールで、右に逃げると右のラフがあって、ラフから林越え、山越えのセカンドショットになる。そうするとピンが見えない、どのぐらいフライヤーするかわからない、だからついついボギーが出たりするんだけど、やっぱりフェアウェイ狙いだね。このホール打ち下ろしなんだけど、フェアウェイの自分が狙う延長線上にちょうどいい目標になる木があるんだ。ちょっと高めのね幹がはっきり見える木なんだけど、そこに狙いをつけて打ってくる選手は、比較的いいポジションに行くね。ただフェアウェイが意外に止まりにくい、まあ雨でも降ってない限り止まりにくいフェアウェイだから、転がって抜けてしまう状況もありえるわけ。今日も3人ともいいショット打って突き抜けちゃったんだけど、結果的にフェアウェイで見ると左側のラフなんだけど、ティーグラウンドから見るとまっすぐ出てるのね。まっすぐ出てる球が突き抜けて、左のラフに行ってしまうと。でもそこのラフっていうのは比較的ピンも見える、フライヤーの計算もしやすい、そうなってくると、右のラフと違ってパーは取りやすいね。まあグリーン自体はクセはない。

 あと18は左ドッグレッグだから、飛ばし屋はスプーンでフック打ってくるね。ドライバーで打つ選手はまあ飛ばない選手かな。18番はスプーンでフック打てばうまく行けば9番やウェッジ、まあ悪くても7番ぐらいで打てるんだけど、左ドッグレッグしてて、ついついそんなに長いホールじゃないから、あいまいに打つと、ラフに入る。ラフに入って砲台グリーンでね、テレビで見るよりも砲台なんだ。だからグリーンの面が見えないから、ちょっとフライヤーの計算が難しいっていうとこかな。

 まあちょっと頭において観戦してみてください。


(1997.5.24掲載)

コースとの相性

 宇部興産では去年2位に入った。コースとの相性は悪くないね。決して嫌いなコースじゃない。

 でもおもしろいね。好きとか嫌いとかいうコースっていうのは、プロゴルファーってよくあるじゃない。よく言うよね、ジャンボなんかに代表されるように。得意なコースだとか、嫌いなコースだとか言うけど、あれは結局、レイアウトだとかそういうコース設定、ホール設計だとか、そういうことじゃなくて、基本的には生理的なもんだね。たぶん。まあ多少の下地っていうか、広いコースが好きだとか、トリッキーなコースが好きだとか、どうしても苦手なホールが何ホールかあって、そのホール数が多いといやだとか、そういうのもあるけど、基本的には男と女じゃないけど、生理的にこう、合うか合わないかっていうところがあるみたいだね。

 なんかこの宇部に来ると、僕は楽な気持ちでプレーできるっていうか、そういうところがあるね。まあ、嫁さんの実家というのもあるけどね。去年の決して調子いい状態じゃなかったんだけど、あの中でやっぱりいいプレーができたっていうのは、やっぱりそういうところがあったんじゃないかなぁ。

 コース攻略は基本的にスタート前に全部イメージはできてるね。1番はここに打って、セカンドはこう打って、で、2番はここに打ってこう打って、3番こう4番こう・・・。

 だいたい全部のホールのピンに対してのルーティングっていうのはできてるよね。だからまずティーに立った時に今日のピンの位置を見る。ピンプレースメントの案内に出てるからそれを見るでしょ。それでピンが右奧と。右奧になるとティーショットここだなと。セカンドここだなと。逆に言えば、1日回ると次の日のピンの位置ってだいたい想像つくから、これから寝るような時に、明日の1番はここらへんにピンがくるだろうなとそうするとティーショットこうだなぁと。2番はここにくるだろうな、じゃあこうだなと。

 そういう練習ラウンドを頭の中でやってるね。習性だね、もうこれは。やらないやつがおかしいっていう感じだね、むしろ。


(1997.5.25掲載)

新しいシャフト

 もう少し自信のあるコメントをしたいんだけど、やっぱりまだまだ手応えがない。ショット自体にはだいぶ手応えが戻ってきてるんだけどね。

 実は初日の前日新しいシャフトが届いたんで、新しいシャフトを装着したんだ。いままでのよりもほんのちょっと、7、8グラムなんだけど、軽くて、でも振ると重量感は変わらないという、ちょっとおもしろいシャフトなんだよ。で、スプーンとドライバー換えて、で、けっこういい感じだったんだけどね。やっぱり実戦で初めてだと、いきなりぶっつけだったから、シャフトの特性っていうのがちょっとわからなかった。それでまあOBなんかもあったと。

 でもけっこう好きなんよ、そういうの。というか得意なんだ。よくやるんだ、実は。昔大洗であった三菱ギャランの時は、あの時はアイアンが当日練習ラウンドもなかったからね、いきなりぶっつけ本番で、まっさらのアイアンだから。で結果優勝だったんだ。だからけっこう、そういう冒険心っていうか……よく言えば冒険心、悪く言えば無謀っていうのがあるよね。でもけっこういいシャフトだったね。

 自分ではもうパターが問題点だっていうことは言わない。言ったっていいことはないから。少しずつ少しずつよくなる。ほんとによくなってくると最後は集中力・気力っていうもので逃げられるからね。ところが集中力・気力だけじゃどうにもならない時があるわけだよ。集中力・気力だけでパットが入るんだったらお坊さんがいちばん入るよ。現実には技術っていうのがあるわけだから。

 日本に帰ってきてからスコッティキャメロンにして、クラウンズからピンにして、いまそのピンを使ってる。ピンアンサー。やっぱりね、戻ってきたという感じだね。入る時はなんでも入るっていう気がするんだけどね。

 問題は入らなかった時に何に替えるかっていうのがけっこう大事なとこだね。だからうちの長女がね、お父さんはお父さんらしいパターがいいんじゃないかって言うんだよね。どれということは言わないんだけど。そうなるとピン型になるんだろうね、僕の場合は。マレットとかは合わないんだろうなぁ。


(1997.5.28掲載)

なんかね……変な感じ(笑)

 宇部興産は3位で終わったけど、あとはツキのあるパット、ツキのあるショットがあるといいね。ちょろちょろちょろちょろ惜しいパットがあったね。

 今回息子がまた予選通ってさ、マンデーの。いやぁ、本戦だよ。なんだかなぁ。今回は一緒の組じゃないけど。まあアマチュアの部門だったからね。アマチュアは20人で上位3人通るんだって。まあ、20人で3人じゃあ余裕じゃん(笑) まあ、がんばったね。

 なんかね、今日ハーフ一緒に練習ラウンドしたんだけどね、そのぉ・・・なんか変なんだよ。どういうところが変かっていうと、まあ、回ってるじゃない。回ってると、例えば雅生が「お父さんここは・・・」って何か質問するとするでしょ。そうすると“お父さん”って試合会場で言われることはないわけだよね、普通。けどお父さんって言われる瞬間に「はぁぁ〜〜?」って感じ(笑)

 なんか妙に力が抜けるような、変な感じ。川奈の時にも経験済みなんだけど、あの時はなんていうか、そういう余裕がなかったというか、今回は二人とも自然体で来てるからよけいだね。

 川奈の時は前からわかってたし。でもやっぱり気になったかな。

 川奈では、風が吹いたらね、やっぱり、そりゃあなんていうかなぁ、例えばこう、太平洋を独りぼっちで航海した堀江さんっているじゃない。あれを見送り出す親の心境じゃないかな。当時若かった堀江さんをね。やっぱり穏やかな海だったらいいけど、荒れた海もあるわけだし、やっぱり川奈は風が吹くと難しいからね。

 自分のプレーも一生懸命なんだけど、ところどころ気になるからねぇ。でも口出すわけにもいかないし(笑)


(1997.5.29掲載)

おいしいお店あれこれ

 今回はおもしろい情報ということで、おいしいお店っていうことでいくつか紹介します。味は当然お薦めだからね。

 1つは山口県の宇部市にあるステーキハウスの「次男坊」。このステーキハウスはおもしろいね。絶対一見の価値ありというか。味もいいけど、お店がすごく変わってる。7人座ればいっぱいのカウンターしかないんだけど、部屋には骨董品ばっかりですごいよ。料理も豪快だし。お店のマスターもすごく変わってる。

 同じく宇部市内にある「わらじや」さんっていう、これは日本料理、和食だね。ここはお刺身だとかカレイの揚げたやつだとか、いろいろあるよ。宇部トーナメント出る時は、毎年ここで親戚がみんな集まって、食事会をするんだ。日本各地の銘酒がある。なかなかまた風変わりなご主人で、おもしろいんだね。

 それからずぅーと飛んできて、兵庫県宝塚。ステーキハウス「はやし」っていうお店がある。この「はやし」っていうのは、宝塚ホテルから100メートルぐらい山側に入ったところにあるんだけど、やっぱりここもカウンターで、10人ぐらい座れば一杯という店。ここのクリームヒレカツ、カツの衣と肉の間にクリームが入っている、カニクリームコロッケのステーキ版みたいな、もっともっとクリームがクリームしてるんだけど、これがいい。

 この店の変わったところというのは、メニューで普通では見れないメニューがある。例えばフランスのレストランマキシムのメニューがあったり、マスターズのオーガスタのメニューがある。なぜかっていうと、ここの「はやし」さんっていうのは、元ミズノの副社長までやられた方がシェフのお父さんなんだ。なかなか有名な人もたくさん来たね。セベだとか、ジョニー・ミラーとか、古いところではジョー・ディマジオっていう野球の選手だとかね。

 西はこんなところかな。他のところはまた今度。


(1997.5.30掲載)

それがゴルファーだもん

 コースの状態が悪い時に、プリファードライって言って、1ヤードぐらい動かしていいというルールをその場しのぎで作るよね。あれなんかよく、プロはあるがままの状態で打つべきだって言うけども、やはりフェアウェイに行ったボールが、その恩恵を受けられないっていうのは、毎回毎回フェアウェイに打った人間とラフに打った人間で、ラフのほうがディボットが芝で覆われてるからかえって打ちやすいなんていうんじゃ、不公平になってくるんだよね。ティーショットをフェアウェイに打ったことに対しての、アドバンテージ性っていうのがなくなってくるからね。

 フェアウェイのディボットだって、説明して、テレビカメラに向って打つわけじゃないんだから、ディボットだから寄らないのわかってください言うべきもんじゃないし、だったらちゃんとそこからナイスショットできるようにして打ったほうが、僕はプロとしてはいいんじゃないかなって思うんだけどね。

 それで競技だから、動かす人間がいて動かさない人間がいたら、そりゃ動かす人間のほうが有利になってくるよね。そうしたら、勝負、生活っていう物がかかってくるから、やはり美学だけでは済まないっていう部分が出てくるんだよね。

 僕が遊びでゴルフ場に行ったとしたら、ボールは動かさない。ゴルファーとして競技ということは別にして行った場合には動かさないで打つ。それがゴルファーだもん。ローカルルールで6インチとかもあるけど、あれはね、動かしたらおもしろくない。すべてを受け入れるっていうことが、ゴルフっていうのはものすごく大事なことなのよ。ゴルフで、せめて自分でゴルフをしにいったら、やっぱりゴルフを受け入れないと

 ゴルフっていうのは、ある意味では非常にアンフェアなスポーツだよね。どういうことかっていうと、フェアウェイの真ん中にナイスショットしたボールが、同じように二人打って、一人はフェアウェイ真ん中、一人はラフ、で、フェアウェイ行った人間がディボットで、ラフ行った人間がいいライだったら、これはラフのほうがいいわけだよね。他のスポーツにはないわけ。

 例えば、ボウリングでガーターしたボールが、ストライクになって、ストライクコースへ行ったボールが1本も倒せないでおっこちてしまったなんてことはないわけで、そういうのとまったく当てはまるでしょ。

 逆にそこがまたおもしろさなんだけどね。