バックナンバー(1997.10)


 

(1997.10.1掲載)

ゴルフがある限り

 今週は日本オープン。月曜日の夕方からこっちに来てるんだ。まあもちろん月曜日は回れないんだけど、早めに行ってね、しっかりとコースをチェックして、火曜水曜と丸二日間かけてよく調べて、と思ってね。まあ、乞うご期待!って感じ。

 ・・・だったんだけど、ちょっと腰が痛いんだ、今回。右の腰がちょっと痛くてね、練習ラウンド終わってからずっとマッサージしてたんだ。何かやったというんじゃないと思うんだけどねぇ。

 疲れてくると右の腰が痛くなるっていうことはいままでもあったんだ。ちょうどベルトの高さの、右のポケットと背骨の中間ぐらいかなぁ。やっぱり厳しい試合が続いてたからね。練習量も多かったし。いやぁ来週はひょっとしたら休まないとダメかも知れないね。

 日本オープンだとやはり気合いの入り方が違うね。何がそういうふうにさせるかっていうと、アメリカのメジャーなんかでもそうなんだろうけど、やっぱり歴史だね。

 そのトーナメントをどういうふうにしようかっていうような、その歴史的な積み重ねっていうのがあるし、やはりその国の、例えばアメリカではUSGAがUSオープンを、日本ではJGAが日本オープンを、要するにその国の最高組織がやってる最高のトーナメントということもある。

 やはり歴史的にも何十年って経ってるわけだし、もう50年60年っていうレベルを越してるわけだから、やっぱり名前が永久に残っていくっていうのかな。日本にゴルフっていうスポーツがある限り日本アマ日本オープン、それから日本プロ、この3つのチャンピオンの名前っていうのは、ずっと残るよね。

 その名前が残るっていうことに対しての意欲っていうのかな。まあ勝てば名前が残るわけだし、何回も勝てばその分歴史に残るのが何回っていうふうな、そういう励みにもなるしね。

 コースはもう1日練習ラウンドやって、どのぐらいの難易度か、報告するね。


(1997.10.2掲載)

惹かれるものがあるね

 九州では日本オープンは今回初めて開かれるんだ。北海道はこないだの小樽が、あれが初めてだったよね。来年は大洗。で、僕も来たことなかったんだ、今年の古賀っていうゴルフ場はね。2日間練習ラウンドしたけど、いいコースだねぇ

 いやぁほんと、久しぶりに素晴らしいコースだね。シーサイドで、フラットでね、グリーンちいちゃくて、まあラフは日本オープンの例のごとくだから深いけど、コースのレイアウトがきれいだねぇ。しかもきれいな上に難易度もあるし。

 難しい難しい。小樽の日本オープンもすっごく難しいって思ったし、まあいいコースだと思ったんだけど、なんかね、妙に自分自身としてはこのゴルフ場になんか惹かれるものがあるね。練習ラウンドがたまたまいい天気でね、松林といい、ほんとゴルフ場といい、全部がよく見えたね。

 クラブハウスはちっちゃいんだ。こじんまりしてるの。なんかほんと、えぇ?ってぐらいなんだよ。ほんとにちっちゃいクラブハウスなんだけど、まあ奥行きは普通にあるんだけど、入口がほんとちっちゃくってね。

 で、このゴルフ場のために作られたような駅があって、ほんとゴルフ場の門と駅が20メートル・・・10メートルぐらいなんだ。もう玄関に駅があるっていう感じ。で、踏切を渡ってすぐクラブハウスに入る道になるんだけど、何ホールかで踏切の音が聞こえるんだ。カンカンカンカンっていう遮断機の音が。それがすっごいこう雰囲気のあるね、うーん、いいコースだねぇ。いやぁ、素晴らしい。

 コース自体は随分改造したみたいだけどね。グリーンとかも張り替えた後とか、あっ、ここは元からのグリーンじゃないなっていうのもあるし、バンカーなんかも、あっ、ここは後から作ったろうなとか、あっ、ここは後から広げたんだろうなぁっていうような、そういうのもあるけどね。でもほんとにいいコースだねぇ。

 基本的にフラットで、適度なアンジュレーションという感じ。難しいホールはね、特にっていうと14、16、17、18番。

 アウトからいくとね、1番はそうでもない。2番のショートがちょっと難しいね。それから3番のロングはラフに入った場合、まあフェアウェイからでもそうだけど、刻みどころが難しいっていう感じだね。ちょっと簡単には攻めきれないっていうところがあるね。

 4番はそうでもない、5番もそうでもないかな。6番もそうでもない。7番が難しい・・・いや、8番だ。8番が長いんだ。8番も3番と同じような感じで難しいね。

 難しい4ホールのあるインはまた明日(笑)


(1997.10.3掲載)

ぜひ回ってもらいたい

 さて、インコースだけど、11番はまあいいとして、14、15番も風向きによっては難しくなるねぇ。14は長いし。14番は練習ラウンドで、ドライバーナイスショット打ったのに、セカンドが2番アイアンだったもん。ちょっとアゲンストだったこともあるけど、セカンドから打ち上げになってくんだ。ここはほんと平均でいくとパー4.8以上になるだろうね。5ぐらいになるんじゃないかな。たぶん4点台よりも5点台になるかも知れない。

 で16も、14番と同じようにアゲンストになると難しい。16番はアゲンストになって、ティーショットがラフに入ったら、サードがたぶん3番アイアンとか、4番アイアンとかそういうレベルになると思う。

 17230ヤード以上のショートで、練習ラウンドではフォローだったけど、2番アイアンで乗せたぐらいだからね。風がアゲンストとか無風だとやっぱりスプーンとかねウッドだろうね。

 18も、ドライバーでフェアウェイに打てればいいんだけど、広く見えないんだ、ティーグラウンドから見ると。だからスプーン、風向きによっては2番アイアンもあるかな。もう2番アイアンからドライバーまで全部を、風向きとか条件しだいで組み立てなきゃいけないっていう感じだね。

 それでアンジュレーションのあるグリーンに打ってくから、難しいね、フィニッシングホールとしては。フェアウェイ左のバンカー深いし、右のバンカーは大きいし。ちょっと難しいね。ほんと難易度は高いね。

 練習ラウンドではティーグラウンドが全部いちばん後ろだったんだ、どのホールも。バックスイングしたらもう後ろの看板にぶつかっちゃうぐらい後ろだった。だから17番とか長いホールが難しかったね。

 優勝は、僕の予想では5アンダーぐらいだと思うんだけどね。ラフしだいかな。人が歩くとラフが寝てくるでしょ、だんだんだんだん。あれを起こすんだよね、熊手みたいなやつで。大会期間中にそうやってラフを起こしてるのを僕は見たことがあるんだ。

 そういう人工的なことをしなければ、5アンダーから上にいくだろうし、それを毎日毎日やるようだったら、やっぱり5アンダーは越えないと思うね。

 まあ機会があったらほんとぜひ、この古賀のゴルフ場ね、みなさんにも回ってもらいたいね。ほんといいコースだから。


(1997.10.4掲載)

青木さんさすがだなぁ

 日本オープンの話をしなくちゃいけないんだけど・・・ちょっと待ってね(苦笑)

 先週青木さん優勝したね。なんか初日はちょっと出遅れたらしくって、あぁ全日空オープン引きづっちゃってるのかなぁってちょっと心配してたんだけど、やっぱり10バーディ取るっていうことは、うーん青木さんさすがだなぁって。青木さんめげないめげない、って感じだね。

 なんかアメリカのシニアツアーで、中堅とか下の選手が、外人選手が多すぎるっていうことで、クォリファイイングスクール、Qスクールね、見直そうっていう話をしてるんだけど、上のほうは反対してるんだよね。アーノルド・パーマーとかゲーリー・プレーヤーとか、上のほうはずいぶん反対してる。

 結局クォリファイイングスクールをあまりにも広く門を広げすぎてるから、外国人選手がいっぱいきちゃって、自分達の、なんていうかレギュラーツアーでがんばってきて、レギュラーツアー終わってシニアに来てるのに、そこさえも食い荒らされてるっていう苦情が出てるわけだ。

 でも上のほうの人達っていうのは、やっぱり自由の国アメリカなんだから、アメリカで年を取ったかどうかじゃなく、そこに夢があれば、夢をつかめるような国であるべきじゃないかと。だからシニアツアーもそうであるべきじゃないかと、ってプレーヤーが言ってる。

 パーマーはパーマーで、シニアツアーっていうのは非常にスポンサーが大事だと、スポンサーっていうのは有名選手、あるいはそういう関係のある選手を出したがる。

 今いろんなスポンサーっていうのは多国籍スポンサーになってるわけだから、例えばオーストラリアのスポンサー、日本のスポンサー、あるいはヨーロッパ、アフリカ、いろんなところのスポンサーがあるわけだけど、そういうところの人達っていうのを呼ばないっていうのは、スポンサー競技とすれば、門をせばめてしまうってことになるから、よくないことじゃないかっていうふうにパーマーは言ってるわけだよね。

 ちょっと今年、あるいはここ2、3年のうちにシニアツアーのレギュレーション、あるいはクォリファイに対するレギュレーションも、注目してみる可能性があるかも知れないね。

 ラリー・ネルソンもシニア入りしたね。なんかみんな年取ってるんだよねぇ。ネルソンだってそうだし、ワトソンだってもうすぐでしょ。なんか、もうちょっとがんばってくれよっていう感じだね。

 食生活のせいか、欧米選手っていうのは、年の取り方が早いよね。肉食、あるいは調味料、なんの関係かわからないけど、やはり早いねぇ。だから上でがんばる人っていうのはなかなか少ないよねぇ。

 せいぜいファルド、ノーマンでしょ、ベテランでがんばれてる年齢っていうのは。彼らでも年としては40歳とかそのへんまでだよね・・・まあいいや、年の話はやめましょう(苦笑)


(1997.10.5掲載)

メジャーよりハードなセッティング

 うーん、日本オープンねぇ。いやぁ、大ショックだ。プロになってほんと、出なかった時以外では初めてだね、予選落ちは。もう腰とかそういう問題じゃなかったね。やっぱりねぇ・・・もう言うまい(苦笑) 言えばもういいわけだから。言ってもしょうがない(苦笑)

 まあ、1つだけ収穫があるとすれば、雅生が出れたっていうことと、それがいい形で出れたっていうのかな、やっぱり関東オープンでカウントバックで落ちて、それでまあウェイティングで行って、最後の最後に空きがあって出れた。

 そういう中でやっぱりまあ子供としては収穫が多かったんじゃないかな、っていうことだけで、親のほうの収穫は、ほんとね、言うまいっていう感じだね。

 雅生は初日アマチュアではトップだった。初日の前半、7番終わって3アンダーで、8番でなんかダボ打って1アンダーになって、まあインコースは難しいからねぇ。

 テレビで見ててもわかるように、まあとってもとってもあのラフはどうにもなんないし、フェアウェイの幅自体でもやっぱりアメリカの全米オープンとかね、全米プロとか、あるいは全英オープンと比べると、10ヤード分ぐらいフェアウェイが狭いからね。やっぱりちょっとたいへんだったんだろうね。

 丸山が全英オープンより難しいと言ったそうだけど、確かに難しいと思うよ。とにかくティーショットってのは、自分も経験あるけど、メジャーの場合、結局ミスショットしたらラフなんだよ。ところが今回の日本オープンの場合は、ミスショットじゃなくてもラフだから。要するにもう完璧なショット以外はラフにいっちゃうわけだよね。

 世界のメジャーっていうのはミスショットっていう物に対してのペナルティは確かに高いんだけど、それ以外の、要するに自分の狙ったまずまずのショットが打てれば、フェアウェイに止まるっていうことが常識というかね。

 そういう点では、ここまで難しくしていいのかということもあるんだけど、でもこのぐらいの試合があってもいいんじゃないかっていうのもあって、まあ両方とも本音だね。

 確かに年々年々日本オープンのセッティングっていうのはいい物になってるよね。ただ1つフェアウェイの幅の基準だけ考えれば、もうちょっとね左右4、5ヤード広くてもいいんじゃないかっていうのがあるけれど、まあそれもあえて声を大にして言うことでもないし、このぐらいがあってもいいんじゃないかなっていう感じかな。

 1年に1回、ほんとに心の底からもう、18ホール回って疲れた、と思えるようなコースセッティングがあっていいんじゃないかなっていう気がするね。

 落とす所はね、ほんっとに1点だよ。ほんっとに5ヤードの幅。5ヤードはオーバーかな、10ヤードの幅ね。それも270ヤード以上先の10ヤードの幅だから、一般の人が考えるとだいたい100ヤード先の看板に向ってピッチングウェッジで打って、その看板にピタピタ寄るようなイメージかな。そのイメージでドライバーが打てないとフェアウェイに行かないっていうふうに想像してもらっていいだろうね。


(1997.10.6掲載)

でも……気づいちゃった(笑)

 そういえばメールをいただいてた方が練習してたら声かけてくれてね。思ってたより若い方だった。

 古賀の難しさをもうちょっと具体的に言うと、例えば18なんかで言うと、フェアウェイは240〜250ヤードまでは広いんだけど、270〜280ヤードになったら左のバンカーがぐっと迫り出してきてて、右のバンカーもあるしねぇ、実際17、8ヤードしかフェアウェイの幅ないんじゃないかなぁ。

 でフェアウェイの3分の2、要するに左から3分の1、右から3分の2しか270ヤード先にはフェアウェイはないのよ。それ以外左は全部バンカーとか、ラフだから。

 誰が参加して、誰が打ってもあそこからじゃうまく打てない。たとえジョン・デーリーだろうがタイガーだろうが。

 じゃあもっと手前の広いところにって考えて、例えば1番アイアンとか、そういう物で打つとセカンドが4番とか、5番とか、まあ5番で打てればいいけど、実際ちょっとアゲンストになったら、やっぱり1番で打ってセカンド4番5番、2番アイアンで打って3番4番、そういうクラブになるねぇ。

 初日2日目のスコアを見ると、だいたい2日目のほうが悪い選手が多い。じゃあ、2日のほうが難しいセッティングになってたかというとそういう問題じゃなくて、初日回ってみて難しさを実感すると、2日目っていうのは回り方に対して、少しこうマイナスイメージが働くっていうのかなぁ。

 例えば練習ラウンドなしでいきなりぽんと回ったほうが、まあこれは極端で、こんなことはまずほとんど90%以上ありえないけど、意外に恐さを知らなかったからうまくいくっていうこともあるよね。

 例えばこう考えればいい。暗い夜道に1メートル幅の白いラインが引いてあったと。そこをぽんっぽんっぽんっぽんと歩いていきましたと。次の日にその同じ所に立ってみたら、両サイドが20メートルぐらい崖になってて、その1メートルの幅のところだけが歩けるところだったと。

 両サイド20メートルの崖だったら、その前の日の夜みたいに、右左見えないところでその1メートルの幅の中だーと歩いていった、というわけにはいかないわけじゃない。

 だからそこまで極端じゃないけれど、やっぱり初日回って、あぁここも危険なんだな、ここも大変なんだな、うわっここもすごいラフだなっていうのが全体に行き渡ると、スコアっていうのはどんどんどんどん落ちてくるよね。

 だから、初日より2日目悪くなって、2日目回るともっと難しいっていうイメージが出てくるよね。そうなってくると3日目もっと崩れてくる。だからひょっとしたら優勝はオーバーパーになるかもなぁ、って思ってたら案の定オーバーパーだったね。

 特にフィニッシングホール・・・まあ13番のショートあたりもみんなさりげなく攻めてたけど、実際にはなかなか難しいショートだからね。現実には13番のショートから18番まで、ほんと気の抜けないホールが多いね。

 16のロング、テレビ見てて不思議に思ったかも知れないけど、あそこはほんと左にいくのよ。なんかね、吸い込まれるように左に行く。3日目でも奥田が左でしょ、ジャンボが左でしょ、丸山も2日目左でしょ、みんな左に行くのよあそこ。

 いやなんか不思議と・・・で打った時にそんなにね、打ったというか構えた時に難しいようなティーショットのイメージは持てないんだ。比較的あのゴルフ場の中では16番はぱっと見た時に、あぁ広めだなっていうふうに思えるホールなんだけど、打つと左に行くんだね、あそこは。なんかね、トリックにかかったというか魔法にかかったような感じだね。みんな左に行くね。

 今週の東海クラシックはね・・・まだわからないね。今回の反省点を直してからっていう考え方もあるからね、そういう方法でいってみようかなぁっていう気持ちもあるんだけど、やはりちょっと1週間空けてみたいっていう気もするしね。

 でも、帰ってきてから練習してたらね、気が付いちゃったのよぉ(笑) テイクバックで、それこそドライバーからアプローチまで、あっ、これじゃないかっていうようなことに。で、それもあって休みたいけど、どうしようかなぁって思ってるんだ。


(1997.10.7掲載)

アメリカと日本の往復

 ちょっと前の話になるけど、直道君がアメリカを撤退してきたらぽんぽんと勝ったよね。アメリカに行って予選通過とか、最初はもうがむしゃらにやってて、で、そのうちだんだん自分のステージっていうのが、優勝争いまで届かない、でも一生懸命やってる、優勝争いまで届かない、ほんとの優勝争いに届かない、それがやっぱりいつのまにか自分の中で欲求不満になってたと思うんだ。

 で、日本に帰って優勝争いを思い出して、またアメリカに行ったら、その優勝争いを思い出したいい効果でね、向こうでも優勝争いができたんじゃないかな。まあある意味ではあのビュイックオープンでの2っていうのは、ボーナスっていうか、米ツアーの退職金みたいな感じだったね。だから逆に言えば、日本で優勝したり優勝争いをしてる中で米ツアーに戻ってくっていうのもほんとは1つの手だよね。

 僕が米ツアーを撤退した時は、僕の場合ほんとに体ボロボロだったし、今の日本のシステムみたいに、なんていうか保証されてる物はなかったから、やはり日本も守らなきゃいけない、向こうにも行かなきゃいけないって感じだった。

 青木さんもそういうスタイルを取ってたんだよね。自分はそれに見習って行ったり来たりということをやったけど、反面よかったところがあったよね。日本で優勝をしてアメリカに行ったり、日本で優勝争いをしてまたアメリカへ行く。また帰ってきて日本で優勝したり。

 そういうことをしてたからよかったんだけど、自分の体とゴルフがよくなって、優勝争いをして、で年間8試合向こうで出れるから、自分のその調子、コンディションを整えて向こうにまた行って、自分の思うプレーをしたいなっていう気持ちが、その撤退する時にあったね。

 ただそれができなかった。思いの外、深みにはまったというか。やはり1つには日本のティーチングプロのレベルの低さ、それがやはり回り道をせざるを得ない原因の1つだったね。

 ここでちょっと長くなるんだけど、明日から何回かに分けてね、コーチについての話をしたいと思う。僕のコーチ感っていうのは雑誌とかマスコミに言ったりはしないし、自分の考えとして出すのはこれが初めてだね。


(1997.10.8掲載)

レッドベターというコーチ

 やはりね、アメリカにはほんとにティーチングプロっていうのが、素晴らしい存在っていう人が何人もいる。で、それだけの明快な答を選手に出してくれる。ところが日本のティーチングプロっていうのは、例えば自分が持ってる質問に明快な答を出してくれないんだ。

 自分の持ってる質問に明快な答を出してくれなければ、僕はティーチングプロとしては失格だと思うんだよね。で日本にはそういう意味でのティーチングプロっていうのは、惜しむらく自分が知ってる限りでは・・・いないね。要するに本当の意味でのティーチングプロ。

 向こうの有名なティーチングプロとしてはレッドベターとかブッチ・ハーモンがいるけど、どちらかというとレッドベターよりもブッチ・ハーモンだろうね。レッドベターとブッチ・ハーモンの違いっていうのは、レッドベターのほうが自分の型にはめてくるんだ。でブッチ・ハーモンのほうが自分の型じゃなくて選手の個性を活かしつつ、それに見合うレッスンをしてくれる。

 レッドベターの場合なんでもかんでも、背が大きい人でも背が低い人でも、はい脇にタオルをはさんでスイングをしなさい、バックスイングの初期の段階で腰の高さまでの段階でバックスイングのトップの形を作って、そっからねじり上げていきなさい。要するに自分の理論に当てはめようとする。

 でもね、人間っていうのはたくさんの形があるよね。外見上だけじゃなくて。精神的にも違うし、肉体的にも違う。筋肉、リズム、その他もろもろ違うと。その違う物を1つの形にはめようとしたら、必ずケガをするよ。

 だからニック・ファルドに当てはまる方法を、中島に当てはめてもダメなんだよ。だから、これは違うと思った。そしてもう1つは、あの人は、体を十二分に使うということをしない。まあ、それは僕の解釈の問題もあるかも知れないけどね。英語と日本語っていう部分でね。


(1997.10.9掲載)

賞賛に値するよね

 そしていまブッチ・ハーモンなんだけど、ブッチ・ハーモンは非常にその入れ物っていう物を人それぞれで作ってくれるから、やる人間にとってケガをしにくいっていうところがある。

 ブッチ・ハーモンの場合は、バックスイングの腰の途中までは一切、レッドベターが言うような無駄な動きはしないで、ワンピースで腰の高さまで持ってくる。そこからバックスイングに対してはこう入れなさいああ入れなさいって、人の違いによって変化をさせてくる。

 だからやっぱりその点レッドベターのほうがオートメーション化されたカップラーメンみたいなもんだろうね。同じラーメンでも、ラーメン食べたいなっていった時に、カップラーメンを買って来るか、あるいはラーメン屋さんに行ってラーメン食べるか。二人にはそういう違いがあるよね。

 ただね、どちらにしても有名選手が習ってるよね。そこが偉いと思うの。レッドベターの教え子にはやっぱりアーニー・エルスだとか、ニック・プライス、ファルド、フロストだとか、その他いっぱいいるよね。もうほんとに有名選手がいる。

 ブッチのほうにもタイガー・ウッズ、あるいはフレッド・カプルス、その他デービス・ラブだとか。いっぱいいい選手がいるわけだよね。

 そうなってくるとやはり彼らからの信頼をそれだけ受けてるっていうのは、またそれだけ育ててるっていうのは、育ててるっていうかコンディションをキープしてる、あるいは成長させてるっていうのかな。そういう点ではほんとにほんとに称賛に値するよね。


(1997.10.10掲載)

明るい太陽が上がってきた感じ

 ティーチングプロの話が途中なんだけど、東海クラシックの報告をしないとね。

 いやぁ、初日はちょっとがんばったよ。パットがね、25パットだったよ。平均32、3パットから、大幅によくなって(笑)

 ぶっつけ本番だったんだ、実は。で、グリーンも随分変わってて面くらったけどね。練習ラウンドもしなかった。水曜日の日中、近くの練習場で練習したんだけでね。

 夕方に三好に行って、でパターの練習やったんだけど、長尺だとかいろいろ持ってたんだ。5、6本ぐらい。それで練習グリーンで練習してたら、みんなが“あれ!?いよいよトミーも長尺だぁ〜!”って顔してみんな寄ってきてさ(苦笑)

 いや、そんなそんな、長尺なんて・・・使う・・・かぁ〜・・....なんて感じで、こっちもしどろもどろだったね(苦笑)

 でまあ、悩んでいろいろパター練習してたら、サムソン・ギムソンっていう選手がいるんだけどね、彼が来て、まぁいろんな話してたら、ビジェイ・シンに彼がちょっとパター教えたんだって言うんだ。道具をね。

 そしたらその教えた後から、ビジェイ・シン長尺使ってたのが普通のに戻ったとかっていう話なの。へぇ何教えたの?っていうことになってね。でパター振ってたら、トミーのパターは軽いっていうのよ。それでもD5とかD6あるんだよ。

 軽いっていうから、じゃあサムソンのちょっと打たせてっていうことで打ったら、サムソンのパターがいいんだ、これが。本間のパターだったんだけど、あっこれいいね、でもすっごく重たいね、これいくつ?って言ったらE6だって言うんだよ。へぇ〜って言っちゃったね、思わず。

 重たいパターだと、打つ必要がないからいいよーなんて話で、あっそう、じゃあ同じ物作ってもらおうかと思って、本間のワークショップで作ってもらったんだ、おんなじパターを。

 でぶっつけ本番ヨーイドンでインコースの10番で、1メートルのパーパットはずして、ぜんぜんダメじゃないかバカヤロ〜!と思って(苦笑)、交換できないんだぞ、どうするんだよぉ〜!?と思って(苦笑)

 でも重いパターは、左手のグリップをちょっと握り方変えたら、その後ほんと・・・2つぐらいだったかな、短いのをはずしたのは。それ以外はよく決まって、特に折り返し1番では8メートルぐらいのバーディパットとか、2番では2メートルぐらいのいやらしいパーパット、それから5番でも2メートルぐらいのバーディパット決めたりとか、けっこう活躍してくれたね。

 僕としてはパターがほんとちょっとでも入ってくれると、ほんと明るい兆しがもう、ほんとこう明るい太陽が上ってきた感じで、うれしいねぇ。

 今回出ようか出まいか迷ったけど、ほんと来てよかったよ。このままあと3日間いけるといいんだけどね。まあでもなんとか明日もがんばってみるよ。


(1997.10.11掲載)

コーチと心中しちゃいけない

 ティーチングプロの話を続けよう。

 アメリカにはレッドベターやブッチ・ハーモンがいると。じゃあ日本のコーチで、ティーチングプロで、世界のメジャーに通用するような、勝つとは言わないよ、メジャーに勝ったっていうようなことを言うんじゃないけど、メジャーで優勝争いができるような選手を、どのコーチが、どのティーチングプロが育て上げたか。本当の意味で。

 僕がコーチを受けた人も何人かいるけれど、やはりそういう点で明快な答をもらって、それに対して取り組んで、自分の質問に対してほんとに明快な答を出してもらって、それで戦いに行った記憶はいっぺんもないね。

 常に疑問符を持ちながら、この場合はどうしたらいいんだろう、こういうふうな欲求不満に陥っている、こういうふうな自分が悩みを持ってる。だけど、それに対しての答がないまま、不安だなぁっていうふうに、思いながら行くしかなかったもんね。

 こないだおもしろい記事が雑誌に載ってたんだけど、陳清波さんの特集があって、その中で中島はコーチを替えすぎたとか、あるいはスイングをいじらなければよかったのにとか、コーチを替えすぎてコーチに失礼じゃないか、っていうふうなコメントが載ってた。

 だけど、これはどのプロでも僕は同じように考えて欲しいんだけど、コーチと心中しちゃいけない。コーチが無能だったならば、早くコーチを替えたほうがいい。あるいはコーチが自分の質問に対して、自分の抱えてる問題に対して、有効な答を与えてくれないんだったら、僕はコーチを替えたほうがいいと思う。そりゃね、一夫一婦制じゃないんだから。

 だからよくね、日本の雑誌なんかでも、日本ではコーチシステムがなってない、あるいはあるコーチに言わせると日本のプレーヤーはなってない、コーチをないがしろにしてるっていうけど、そうじゃなくて、選手っていうのはコーチと心中してはいけないと思う。

 だからいいコーチをどんどんどんどん探すべきだし、自分が納得してお金を払えるコーチ、納得して努力できるコーチをね。選手っていうのは納得さえすれば、たいがいの努力は耐えられるから。それがやっぱり大事なことだと思うよ。

 ところが納得できないと、努力はできない。尊敬っていうこともできない。そういう時に、ちょっとこう選手サイドっていうのは、やはりどちらかというとそういうことに対して黙るほうだから、言いたい放題言われてたりするんだよね。


(1997.10.12掲載)

中島巌というコーチの限界

 中島常幸っていうのは中島巌っていう父親のコーチを受けて大人になってきたよね。それこそ9歳10歳ぐらいから22歳までずっと父親に見てもらった。

 でも自分なりにそこで発展させたこともあるわけだよね。それこそ1から100まで父親の言いなりで技術を磨いてきたわけじゃなくて、自分なりに考え、自分なりに工夫して、自分なりに答を出しながらやってきた部分がたくさんあったわけだよ。

 そして20歳過ぎて22歳になって、日本プロ勝って、でマスターズに行った時にあっこれではダメだ、っていうふうな物を、僕はマスターズから感じ取って帰ってきた。そして全英オープンに行って、セントアンドリュースであの有名なロードホールのバンカーで、何回打っても出なくて、であの時17位で帰ってきた。

 やはり世界の壁は厚かった。今の技術論、技術論っていうか今の技術の、なんていうか、はっきり言って、限界を感じたわけだ。この技術では、あるいはこのコーチと、その中島巌というコーチの中でやってる中島常幸が感じた限界があったわけだね。

 だから、どうしても替えざるを得ない。それはなぜかっていうと、やはりもっと、より高度な技術が必要になってくるし、それはやっぱりみんなが実践してるわけだから、それを自分が勝ち取らなきゃいけない。

 ところが日本にその時にそれに対しての答を出してくれるコーチっていうのは、ほとんどというか99.9%いなかった。それは評論する人はいるよ。評論じゃなくて、欲しいのはコーチなんだから。欲しいのは理論なんだから。

 緊張してる人に、あんた緊張しちゃダメだよ、っていう人は要らないのよ。緊張してる人間に、その緊張という物をこういうふうにしていったらいいんですよ、あるいはこうしていったほうがいいよ、緊張というのはこういうプラス効果があるんだよ、そしてそれをプラス効果に変えるにはその緊張している気持ちをこういうふうに使うと、変わっていくんだよ、って教えてくれる、方法論を持った人じゃなきゃいけない。

 緊張してる人間に、あんた緊張しちゃダメだよ、そんなこと言う人は評論家であってコーチではない。評論家っていうのは、僕はあんまりコーチになっちゃいけないっていうふうに思ってるんだけど、日本では評論家っていうのはすぐコーチになりたがるからね。まぁ、僕の持ってるコーチ感だけどね。


(1997.10.13掲載)

平行な2本のレール

 自分がコーチとして正式に雇った人で、後藤修さんっていう人がいるんだけど、この後藤さんに習ったのが20代中盤で1回、この時に1年か2年、25歳ぐらいの時にね。

 で次に35歳ぐらいの時に習ったんだけど、基本的にはやっぱり自分の抱えてる技術的な問題点っていうか、質問点だね、技術に対しての質問に対して答えてくれなかった。明確な、なるほどそうか、ってわかることをもらえなかった。

 あのコーチ、後藤さんの時にあったのは、ラインに対して、スタンスのラインとそれからボールの飛球線のライン、この2つのラインに対しての質問をしたことがあるんだ。練習場で見てもらって、このラインに対してテイクバックはこうだ、っていうふうな教え方をされて、そう上げるんだって感じでね。でもコースへ行くと練習場で教えた通りにやってないって言われる。

 ところがその問題っていうのは、例えばね、2本の平行なライン、じゃあ2本のレールの中に立ったとする。レールの中に立ってレールの向こうを見た場合、レールの先っていうのはくっついて見えるよね。

 でレールというのは、自分のいるところでは広がってるよね。要するに自分の両耳のところは広がってるよね、レールは。右と左で。その広がってる物が一直線になるよね、先で。で1つになるよね。

 要するにレールの高さまで自分の目を下げて、自分が線路に寝そべってると思ってごらん。で両耳のところからレールがぴゅーと出てて、それが重なるよね、延長線上では。ずっと先のほうでは重なる。っていうことは、平行である2本のレールっていうのが、平行線には見えないんだよ。

 これを平行に見たら、本来は平行線じゃなくて広がっちゃうでしょ。左のレールがまっすぐの直線に見えて、右のレールもまっすぐの直線に見えたら、自分が見てるところでは両方の線が平行に見えても、実際は平行じゃないよね。先行くととんでもなく広がってるよね。

 で、後藤さんは練習場でチェックした時に、テイクバックをもっとインサイドに上げろっていうわけ。スタンスのラインがあって、テイクバックをインサイドに上げないとまっすぐじゃないと。

 要するにそのレールのところに寝そべって、その左右のレールを平行線にしようと思ったら、右のレールは限りなくインサイドアウトのレールになるんだよね。


(1997.10.14掲載)

一言で終わられちゃ……

 でまあ、後藤さんはね、練習場じゃなくて、コースに出た時にはテイクバックをインサイドに引き過ぎてるって言うんだ。練習場で見てて、練習場で至近距離から見ていて、テイクバックをインサイドに上げなさいって言って、テイクバックをインサイドに上げさせておきながら、トーナメントのコースに出て、遠くから見た時にインサイド過ぎるって言われる。

 これは視点の距離の問題であって、あまりにも至近距離から見ると、そのレールっていうのは末広がりにしないと、平行な直線に見えない。ところがそれを遠くのほうから見れば、そんなに左右が開いちゃったらダメだよ、と。

 鉄道のレールも自分がその真ん中に入ってみれば平行線ではないけれど、遥か上空に立っていれば、上に行けば、平行に見えるでしょ。それと同じだよね。

 で、その問題をぶつけたの。コースに行った時には、その見る距離が変わるから、その平行のラインが違って見えるんじゃないかと。だから練習場で見る時に、あまりにも至近距離なんで、チェックするポイントが違うんじゃないか、っていうことを僕は1回言ったことがあるのね。

 今でも忘れないけど1991年の静岡オープンだった。そう後藤さんに言った時に「その問題はもう解決済みだ」っていう、たった一言で終わっちゃったんだ。そこで解決済みだって言われても、自分は解決してないんだよね。

 でコースに出た時に、キャディに練習場と同じ上げ方をしてるかって言ったら、練習場と同じ上げ方をしてますって言うわけ。そこで僕はコースでチェックしといて練習場に戻った時にキャディに、これでコースと同じだな、って聞いたら、同じですって言うんだ。

 でも後藤さんが見たら、そんな上げ方をコースではしてなかったって言うわけよ。コーチなんだから、信頼してやってるのに、違う、えっどうして、じゃあ見る距離の位置が違うんだな、で、こういう距離の違いじゃないですか?って言ったら、うんその問題は解決済みだっていう一言で終わっちゃえば・・・

 そういう問題に対して、自分は解決してないのに答を示してもらえないっていう点で、やっぱりなんていうか行き詰まりを感じたね。


(1997.10.15掲載)

一人ではうまくなれない

 いろいろコーチについて書いてきたけど、まあここまでに書いた以外にも、その他にもいろいろなことがあるんだけどね。やっぱり日本っていうのは、すぐ縦の関係にしたがるってのもある。どんなところでも、すぐ縦の関係にしたがる。私が上であなたが下。っていう形になりたがるよね。

 でもアメリカっていうのは違う国で、横の世界になってくるわけだよね。だからコーチとプレーヤーっていうのも横の関係なんだけど、まあ日本では縦の関係にしたがるコーチが多いね。

 で主従関係でやってね、5年も10年もやって結果が出ないと、お前は死んだ気でやってない、なんて言われるというのは、これは根性論でしょ。

 コーチを替えるのを失礼って言われればそうかも知れないけど、でも一緒に死んじゃってるよりはいいと思う。他のみんなだって、それまで自分でやってきた技術もあるだろうし、コーチもいたわけだよね。米山にしても川岸にしても、彼らだって学生時代のコーチとかいたわけだよね。でも陳さんのところへ来た。そういう事実もあるわけだよね。

 だから、陳さんはコーチを替えるのは失礼だと言うけれど、自分に合ったコーチを探すのは僕は決して悪いことじゃあないと思うんだ。決してこれはコーチに対しての誹謗中傷じゃなくて、自分のゴルフコーチ論というかコーチ感っていう物だね。

 ただ、僕が思ってることで、若いゴルファーに言いたいのは、プロゴルファーだって一人ではうまくなれない、心技体、そのすべてをカバーしてくれるような、できるだけいいコーチを探しなさいってことだね。


(1997.10.16掲載)

もう帰ってらっしゃい

 出口から抜けるのはたいへんだなんていうことを先月書いたけど、倉本もそういう壁にぶつかってるんだろうね。

 中島のうちっていうのは、トミーのうちっていうのは要するに、うちの家内がしっかりしてるから、商売っていうのは二の次三の次、そういうふうにしてくれてるんだ。

 だから自分がうちに帰ってきた時に、自分の考え方をまとめられるっていうか、考える時間を作ってくれるというか、仕事を耳に入れない。でもマッシーのところはそうはいってないと思う。

 やはり彼がいろんなことを考えて、動いて、ましてまた選手会の会長をやってたりして、いろんなことまでやらなきゃいけないから、ゆっくりと時間を作って、自分のゴルフを突き詰める、あるいは自分の人生を突き詰める、そういう時間っていうのは、あんまり取れないんじゃないかな。

 だから、そういう点でかわいそうだなっていう気はするよね。かわいそうって言ったら変だけど。自分の思うようにならないんだろうなっていう気もするね。

 さて、僕のほうはというと、今週はね・・・背中が痛くて腰が痛くて、背中から腰にかけて痛くて、初日のスタート前に練習して痛かったらダメだ、うん。

 いやぁ、怒涛のパターの練習が原因だね。練習時間、パターが長いからねぇ、最近。今日もレストラン行った後に、またパター練習してた。やっぱほら長時間中腰っていうかね、パッティングの形っていうのは決まってるじゃない。やっぱり2時間も3時間もやっちゃうときついねぇ。

 いやぁ今週はほんとつらい。クラブも振れない。いま6番アイアンで140ヤードぐらいしか飛ばない。普通170ヤードから180ヤードの間ぐらいが6番だけど、140ヤードがいいとこだったね、練習ラウンドは。ほんとに振れなかったねぇ、痛くて。

 先週も尻切れトンボになっちゃった。やっぱりパットがね、初日が25パット、2日目が35パット、まあ、僕の場合の計算はエッジからのパターがあるからね、計算の出し方がちょっと違うけど、なんていうか、パターで常識的なところっていうかな。で3日目が34パットかな。最終日がやっぱり34パットぐらいだったからねぇ。

 まあパター以外に、連戦っていうのもあるかも知れない。でまあ、うちの家内なんか、もう帰ってらっしゃいって言うんだけど、でもなんか帰るっていうのが、なんかねぇ、やなんだよねぇ(苦笑)


(1997.10.17掲載)

見過ごすわけにいかない

 先週の東海クラシックで、競技委員にコースに対してクレームをつけたんだ。というのは、グリーンのコンパクションに対してのピンの位置が合ってないということなんだ。ピンの位置っていうのはそんなに悪いほうではなかったんだよ。ピンの位置で変だなと思ったのは8番ホールぐらいなんだけど、結局グリーンの硬さっていうのが強すぎて、ショットをうまく打ってピンに寄るっていうケースがない場合もあると。

 で、グリーンのコンパクションが硬いんじゃないかということでまあ言ったんだけど、彼らにすると、グリーンの芝生がね、芝が目が詰まらないということを言うんだ。目が詰まってくれれば、いいショットがグリーンでピタッと止まるようなコンディションを作れるんだけどって言うんだけど、結局芝生っていうのは基本的に天候不順とかそういう物に対して弱いよね。

 当然その芝生を育てる業者のテクニック、そして芝生管理会社のテクニックっていうのもあるけれど、それにしてもやっぱり人間の力だから、まあ気象条件に対しては弱いよね。

 でも、こないだの東海クラシックでも、晴れという天候がわかっているわけだから、週間天気予報でね。だからグリーンに対して水をどういうふうに撒くか、例えばそれが3分なのか5分なのか、5分を2回なのか、そういういろんなテクニックで、そのおもしろいピンの位置に対して、例えば18番のピンの位置なんかもおもしろいわけだから、それに対して、フェアウェイから打つ場合には攻めていけるように作ったらいいんじゃないかというようなことを言ったのね。

 そうじゃなかったらほら、なんでも逃げられるよね。いや今年は天候不順だったからグリーンがこうだとか、そうじゃないと思うんだね。やっぱりプロのトーナメントっていうのは、やっぱり何分の1かは興行っていう要素が入ってくるわけだから、やっぱりナイスショットがピンにからむほうがいいわけだよね。

 それを考えたら、やはりグリーンのコンパクションに対してのピンの位置っていうふうに考えるよりも、ピンの位置を決めるんだったら、それに対してグリーンのコンパクションを作る。要するに硬さをね、作るっていうふうに考えたほうがいいんじゃないかなと。

 ただもう1つの考え方として水を撒きすぎるとスパイクの跡が出すぎるっていう難点もあるわけだ。ただし、そのスパイクの跡を怖がるがゆえにグリーンを硬く、要するに乾燥させてしまうと、今度はショットが寄らないというケースになってくると。でもスパイクの跡が出ても、ほんとにいいストロークをすると比較的入るんだよね。だからちょっとそういうようなことも今週、まあまた話してみたりしたんだけどね。

 それともう1つ、三好バンカーの砂を替えなきゃいけないね。バンカーっていうのはハザードではあるんだけど、やはり砂利であっちゃいけないなっていう気がするんだね。

 もうあそこは砂じゃなくて砂利だもん。恐らく16番なんかでも、ずいぶんそういう光景があったと思うけど、グリーン上の石っていうかね、砂をどける光景がたくさんあったと思うんだ。あの16番は特に、右にバンカーがあって左が崖だから、右のバンカーに入る人が多い。当然そのバンカーショットの砂が飛んじゃってグリーンに飛び散ってるんだよね。

 それがとてもとても放置できるっていうか、見過ごすわけにいかないっていうような、もう直径何ミリだっていう感じでね、ひどいやつは直径5ミリとか、6ミリだとか、1センチに手が届こうかっていうような砂がいっぱいある。これはまずいよね。


(1997.10.18掲載)

まるの話

 今日は丸山君の話をしよう。前になんか週刊誌でも騒がれてたようだけど、でもまぁある意味じゃなんていうか有名人っていうか、まあね、男だから、多少ね、いろいろあるかも知れないよね、そりゃあ。

 今年もかなりがんばってるよね。でも優勝した次の週に予選落ちというようなところもある。まあ、なんか燃え尽きちゃうんだろうね。非常にがんばってる若手なんだけど、そういう点では、優勝した次の週、そこそこがんばっていこうっていう目標立てたほうがいいかも知れない。

 そういえば全英オープンでもがんばったね。タイガーが崩れていったのに、まだ我が日本の丸山君のほうがやはり忍耐があったかなっていう気がするね。

 しかし久しぶりだねぇ、日本の選手がメジャーでベスト10入りするっていうのは。10本の指に入ってくるというのはほんとにたいへんなことなんだけど、逆に言えばそれだけ少ないよね。やっぱりベスト10に入った選手って言ったら、AONとあと倉本か。だからそういう点では非常に丸山君はよくがんばったと思うね。惜しむらくはパーばっかりでバーディが欲しかったなぁっていうところかな。

 あと、丸山君で今年思い出すのは、フィランスロピーの時のコース側から謝罪を求められたっていうことだね。コースに対する侮辱がどうこうって・・・何言ったんだろうね。例の抗議は、コースに対してじゃなくて、競技委員会に対してだったはずでしょ。

 グリーンのピンポジションがひどいところに切ってあって、グリーンが硬かったっていうことは、コースを侮辱することじゃないからねぇ。他になんかあったのかも知れないね。僕は出てなかったから直接的にはわからないんだよね。今から聞いたとしてもやっぱり又聞きになるし、わかりにくいね。

 で、処分を検討しているといっても、厳重注意ぐらいだと思ってたんだ。書面による謝罪文の請求とかで、罰金はないと思ってた。日本のツアーっていうのは意外と罰金っていうのはそういう点では課さないっていうか、罰金を課すということをなかなかしないんだ。

 新しいツアーで今まとまりかけているのは、まず口頭注意、それから厳重注意、それから罰金という形なんだけど、これは厳重注意の対象になるという問題に関しては、厳重注意プラス罰金っていう形になってるね。

 話を丸山君に戻すけど、意外とみんなが思ってるようなキャラクターじゃなかったりするんだ。ひょうきんとか明るいっていうイメージでしょ。でもテレビなんかで見てるほどじゃないんだよ。一緒にプレーすると、丸山君をテレビで見る人よりも、あるいはゴルフ雑誌で見る人よりも、やっぱりプレーヤー同士で知ってる人間っていうのは、また違う物があるよね。

 そういうふうなプレーヤーサイドで見た丸山君っていうのは、あそこまでバカ陽気なだけじゃない、もう少しこうデリケートさがあるっていう、ナイーブさのある選手なんだ。


(1997.10.19掲載)

過剰防衛になっちゃってる

 最近タイガーについて、あんまりよくない話しか聞かないのね。例えばある大会でね、チャリティでボールにサインして寄付して欲しいと。サインボールをチャリティで売って、そのお金を寄付するというようなことを決めて、まああるプロがタイガーにもらいにいったらしいんだ。

 このもらいにいったプロも有名なプロなんだけどね。まあ向こうのシードプロで、まあそこそこのプロなんだけど、そしたらタイガーは、自分はボールにはサインしない、っていうようなことを言ったらしいんだね。だからそのプロはもうカンカンに怒っちゃったわけよ。

 普通礼儀としてプロがね、チャリティに使うからボールにこれサインしてくれる?って言ったら、ああいいよ、いくつ?っていうぐらいに普通は聞くよ。普通僕は聞くと思うんだ。ところがタイガーは、いや僕はボールにサインしない、っていうふうにつっぱねたと。

 同じPGAツアーのメンバーじゃない。同じメンバーなのに、それをノーっていうこと自体は、僕はタイガーの常識を疑うね。だからそういう点でいくつか、あまりよくない話を聞くね。

 そしてまた、あのタイガーっていうのはまあ、あんまりクラブを地面にばしばし叩きつけてた記憶はないんだけど、やっぱプロになってから多いよね。あの派手なガッツポーズは有名だったけど、アマチュアの時から。しかしことあるごとに、自分がイライラしてるっていう態度を見せる、あれはよくないと思うね。

 だからその1つの基準っていうのは地面を叩くか叩かないかじゃないと思うんだ。叩くからいけない、叩かないからいいじゃなくて、見ている人、あるいはその現場にいる人ね、テレビを見てる人あるいは現場にいる人、それが不快感を持つか持たないか、これが1つの基準になると思うんだ。

 で明らかに今、不快感を持つっていうか、そこまでしなくてもいいんじゃないかっていうふうに、僕は感じるんだ。悔しかったら、それをアクションに出してもいい。でも、それが不快に感じるというのはね。そこまでするかという感じだよね。

 なんていうか、正当防衛じゃなくて、過剰防衛になっちゃってるっていうかな。過剰なアクションが最近増えてるね。

 タイガーにもメンタルのトレーナーや技術のトレーナーがついてるよね。でもそういった人達が、メンタルのコントロール方法を伝え切れてないんじゃないかなぁ。まあ、まだ若いのかな。2、3年戦ってるうちに、プロとしての形が見えてくるんだろうとは思うんだけどね。


(1997.10.20掲載)

う〜ん、惜しかったねぇ

 体ねぇ、けっこうしんどいかな、今回は。ゴルフダイジェストも朝ゴルフ場まで行ったけどね、やっぱりちょっと痛くて、バックスイング上げるとぴりって感じがあったんだ。

 日曜日もまた治療に行ってきて、まあいろいろやってるけどね。疲れからきてるとは思うんだ。そんなに骨のほうっていう感じもないし。ただもう1週ぐらい休む可能性もなくはないねぇ。休むっていうよりできないっていう感じだけど。でもたぶんだいじょうぶだと思う。

 治療っていうのがすごくよかったから、たぶん行けるんじゃないかなと思うんだけどね。脊椎の6、7、8というのが右にちょっと曲がってて、で下のほうの骨盤付近もね、やっぱりちょっと曲がってるんだ。でもまあなんとかなるでしょうって感じかな。

 ただね、去年の捻挫の時みたいになっちゃうんだったら休むけどね。もうそういう思いはしたくないから。

 いやぁ、それより惜しかったねぇ、。うーん、17番のやっぱりティーショットだったねぇ。考えてみると、やっぱりティーショットをフェアウェイにっていうのが大きいねぇ。18番もラフだったからねぇ。

 15、16番でいい感じになってたから、17番フェアウェイに打って行けよーと思ってたのね。だからあの時にアイアン持ったのは正解だったと思うのよ。別に無理してドライバーで打つホールじゃないし、あのピンの位置だったら、ドライバーで打ってグリーンの近くに行っても楽だっていう位置じゃないからね。

 そのへんまでは作戦通りだったんだけど、いかんせんあのティーショットがあそこに行っちゃうと、やっぱり乗せるのは真ん中手前しかないじゃない。あの状況だとピン奧に打てないからねぇ。

 あそこのピンの位置っていうのはちょうどね、縦じゃなくて横に馬の背がある感じなの。横に馬の背があって、フェアウェイから見てちょうどこう馬が横向いてる感じね。特に右側に頭があると思えばいい。右側のほうが肩の馬の背、左側のほうがお尻側の馬の背になってる。それプラス微妙に富士山の影響がきてるから、まず読めないね。あそこのグリーンだけ何回やってもわからないんだ。あのホールのあのグリーンだけ。

 米山も惜しかったしねぇ。トリプル打たなきゃまだチャンスあったけどねぇ。

 東名はフェアウェイが狭いからねぇ。斜面使って降りてはくるんだけど、なかなかフェアウェイまでっていうのはないんだよね。やっぱりいかにティーショットが大切であるか。よーく解らせてくれた試合だったね。


(1997.10.21掲載)

オリンピックとゴルフ

 そうそう、VIG*1のコンペがあるでしょ、五浦庭園で。あの時ちょうど僕行ってるからひょっとしたら表彰式に顔出せるかも知れない。日本シリーズが終わった後の週に五浦でトミーカップをやるんだ。その前日・・・あれっ? VIGの大会はその前の週か? じゃあダメだわ、残念(苦笑)

 でもまあ、トロフィ贈るから。中島プロ杯ってやつね。ゴルフ場から連絡受けて、じゃあ僕がトロフィ出してあげるよっていうことになってね。

 話は変わるけど、ゴルフをオリンピックにというのが難しいみたいだね。ゴルフっていうのはやっぱりあまりにも商業ベースだからねぇ。なんかあるんじゃないのかな。そういう確執みたいなもんが。

 アトランタの時は実際に動いたんだ。アトランタではゴルフをやろうっていう話だったんだけど、アトランタでゴルフやろうって言ったらもうオーガスタしかないじゃない。オーガスタが第一候補になって、オーガスタナショナルだったらオリンピックでとりあえずテストマッチをやって、で次の大会から正式種目っていう話もあったんだけどね。

 でも、僕の聞いた話によると、オーガスタが首を縦に振らなかったと、それでお流れになったと。オーガスタがやだって言ったというんだ。

 まずオーガスタがいちばん心配したのは、オーガスタでやることによって不特定多数の人達がクラブに入ってくると。それがいやだっていうことと、要するにメンバーズクラブっていうことで、そのメンバーズクラブというものを守ろうとしたということが1つ。

 それから、これは僕の推測だけどね、さまざまな国の人の中には黒人の人達がたくさんいるわけじゃない。それがやっぱりたくさん回ってくるっていうことも、やっぱりどっかでいやがった要素の中にあったんじゃないかなっていう気がするんだけどね。マスターズでも黒人が初めて参加したのはそんなに昔じゃないでしょ。

 オーガスタで行われるマスターズっていうのは全部オーガスタのマスターズコミッティ含めて、オーガスタのゴルフ場が管理しきれるよね。でもオリンピックってなってくると、オーガスタのゴルフ場は管理しきれないわけだ。要するに場所は貸すけど管理はできない。それがいちばんいやだったんじゃないかなっていう気がするんだ。

 でもほんとオリンピックに入ってていいよね、ゴルフがね。これはもう絶対そう思うんだけど、やっぱりそれが入れないっていうのはなんかねぇ、何があるんだろうなぁっていうふうに考えざるを得ないよね。

*1:オン・ザ・グリーンホームページの「インターネットOTG」内「掲示板」を参照のこと


(1997.10.22掲載)

グリップを替えました

 いま僕はずっと練正館に泊まってる。先週の木曜日に帰ってきて、そのまま練正館にいて、毎日ストレッチをしたり、リハビリやったり、アプローチちょっとやったりって感じでね。

 そんな感じなんで、オン・ザ・グリーンでの発言やメールが見られてないんだけど、ちゃんと全部見るからね。ほんと最近それらを読むのが楽しみなんだ。

 先週帰るってのがやなんだって書いたけど、別にかあちゃんが怖いわけじゃないからね(苦笑) うちのかあちゃんもちゃんと練正館に来て、それで夕飯食べて、それで帰っていくからね。

 いまはやっぱり、自分の体と気持ちとゴルフと見つめたいっていう感じがちょっとあるんだ。一にも二にも体、それからその次に気持ちが大事だからね。

 先週のの活躍なんて見てて、よし今週は!っていう気持ちは起こるんだけど、やっぱり振ってみて痛いっていうんじゃ困っちゃうからね。気持ちよく振れないとね。やっぱりスイングっていうのは体があってこそのスイングだから、気持ちだけじゃできないからね。

 いやぁなんだかほんとうに、周りはどんどこどんどこ事は進んでいくけど、自分のことがなかなか進んでいかないという感じだねぇ。結果が出てくると、やっぱりもっともっと自分自身も楽になるんだろうけど。でもこのままビッグタイトル指くわえて見てるようじゃ、つまらないからねぇ。

 話は変わるけど、こないだグリップをね、いままでクラシックコードを使ってたんだけど、ゴルフプライドのちょっと違うやつに替えたんだ。ベルベットってやつで、タイガーとか、ノーマンとか、あのへんが使ってるやつね。

 クラシックはちょっと寒くなってくると、硬いっていう感じがちょっと出てくる。でやっぱりスイングライトでも悪くないんだけど、スイングライトよりももう少しプライドのベルベットのほうが、左手が丸いんだよね。

 グリップっていうのは、三角と丸の両方があって、三角のほうがリマインダーって言って、丸いグリップのほうをラウンドグリップって言うんだけど、人によってどっちがいいかっていうのは別々なの。

 要するにグリップの下側にでっぱりがあるのが好きなのと、丸いのが好きなのといろんなタイプがいるんだけど、僕の場合は三角のほうが左があんまり強くなくていいと。あんまり強いと困っちゃうんだ。

 ただずっとクラシックコードだったから、クラシックコードっていうのは三角がある程度でっぱってるんだけど、問題はコード、糸が多すぎて、すべりがちょっと多いんだよね。温度が低くなってくると。

 だからクラシックコードっていうのは真夏の暑い時は非常にいいんだけど、それ以外のシーズンっていうのはちょっと硬いっていうのが難点かなぁ。


(1997.10.23掲載)

やさしいようで難しい

 昨日の話の続きね。グリップっていうのは、手のひらっていう一番敏感な部分だから、ほんとプロはよく替えるよ。替えない人でもやっぱり年間3、4回替えるだろうね。

 もちろんシードプロのことを言ってるんだけど、多い人なんていうのは、例えば昔青木さんとよくアメリカ行ってた頃、アメリカツアー転戦してる頃は、青木さんが1試合で7回ぐらいグリップ替えたことがあったもん。

 スタート前に替えて、練習ラウンド終わってきたら替えてるっていうパターンよく見たよ。それだけなんかこう、特にあの人の使ってるのはスイングライトのコードなしで、やらかいやつなんだね。

 スイングライトのコードなしっていうのは、ある程度使い込んでくるとちょうどいいんだけど、使い込むまでいかないからやらかいまんまで、けっこう手にフィットしないっていう、微妙なところがあるんだ。それこそ薄い紙1枚ぐらいの差でもわかるからね。

 けっこうグリップの交換っていうのは、やさしいようで難しいね。例えばね、そのへんの普通のゴルフショップがあるじゃない。そういうところへ行くとグリップ交換もやってるよね。グリップ交換で、パター抜かして13本、13本きっちり同じようにやってくれって言ってもまずできないと思うよ。まず99%できないね。

 やっぱりそれだけの熟練した職人がやって初めてぴったり合わせられるっていうか。それでも13本あったら、13本いきなりはできないからね。13本付けて、で中に何本か太いやつ細いやつがあって、それをもう1回付け替えなきゃいけないから、フルセットグリップ交換してくれって言ったら、だいたい17、8本は必要になってくる。

 で僕らの場合はグリップを最初の段階で選んでるんだ。F-1なんかでタイヤが積んであるじゃない。いろいろ替えるために。あれと同じようにいろんなこう、例えばグラム数で言えばね、50グラムなのか51グラムなのか、52グラムなのか、そういう感じでグラム数で分けてある。

 グラム数で分けて、次に握った感じの各グリップのやらかさ硬さ、でそのグリップ自体がゴムが厚いか薄いかを職人は見分けるわけ。だからグラム数で見て、それから厚さで見て、それでグリップを選んでおくっていうのがパターンかな。それで交換する。

 そこまでやって初めて13本を17本ぐらい、要するに3、4本プラスして、それでやっとできるっていう感じだね。

 だから普通のゴルフショップで、グリップ交換なんていっても、まず13本やってもらったら5本ぐらいしか揃ってないと思うよ。まあ、普通はそこまで細かく言わないからね。


(1997.10.24掲載)

心を広く持ってほしい

 アーノルド・パーマーとか、向こうの要するに古参、古い人達が全英オープンに対しての若手の認識っていうのは間違ってるということを言ったことがあった。誰だかが権利があるのに出なかった時だったと思うんだけど。

 もっともっと全英オープンには古い価値がある、素晴らしい価値があるっていうことを、何人かのベテランプロが言ったか、あるいは本人に諭したか、っていうようなことがあったね。

 メジャーといえば、ニクラスがよく、バレステロスがマスターズで優勝した時にね、セベは何回でもマスターズで勝てるって言ったけど2回だけしか勝ってない。ノーマンもグリーンジャケットはすぐにでもと言われたけど、まだ勝ってない。

 で、こないだの話の続きにもなるんだけど、僕はタイガーにもそういうふうなっていうか、彗星にはなって欲しくないんだ。巨星になって欲しいっていうか。ちょっとあのデビューの仕方は普通じゃなかったからね。

 そういうところも含めて、自分の子供にはタイガーになって欲しくないんだ。やっぱりね、1段1段着実に上っていって欲しい。彼の場合は一気に50段登り詰めたって感じだからね。

 そういう意味ではダイアナも似てるよね。ダイアナというのはシンデレラだと思うんだ。20世紀最後の本当の意味での。くしくも12時をちょうど回った時に亡くなったし。

 あの人も急激に、まあ伯爵のお嬢さんということでもすごいんだけど、王室を彗星のごとくぐーと上っていった。で落ち方もその分すごかったというかね。

 タイガーもあれだけすごい出方をした人間なんだから、伝説というか、そういう物にはまってしまう恐さがあるよね。例えばゼラーの問題にしてもそうだしね。

 今は人気があって警備とかもしてくれてるよ。でも数年経って、警備が薄くなった時にね、いろんな遺恨をはらすっていうことも少なくないしね。だから大人っていうかな、みんなに愛されないといけないよね。

 別に自分の信念を曲げろっていうんじゃないけどね。人種差別っていうのは、日本人が考えるよりすごいと思うんだよ。もちろん人種差別っていうのは許される物じゃないし、それに対するウッズの姿勢というのはすごいと思うんだ。

 でもこないだ話したように、チャリティのボールにサインしないっていうのは違うよね。やっぱりPGAメンバーに理解されないような行動はやめたほうがいいと思うんだ。ずるくなれっていうんじゃなくて、心を広く持ってほしいと。

 彼はね、すばらしい選手だし、全世界のね、宝物だと思う。今の若い人達っていうのは、そういう宝石みたいな人が多くなってきてるよね。


(1997.10.25掲載)

ギャラリーがどいちゃうんだよね

 ここのところちょっとね、キャディとの反りが合わないっていうのがちょっとあるんだ。

 例えばね、8番にしようか7番にしようか、どっちがいいかなぁって思って、じゃあどっちがいいと思う?って聞いた時に、じゃあ自分は7番がいいと思う、あるいは8番でおもいきり打ったほうがいいと思う、っていうんだったらいいんだけど、例えば自分がすっとクラブを取って、これでいこうと思ってるのに、「それで届く?」とかね。あるいは「それでオーバーしない? 大きくないか?」っていうふうに聞かれるんだ。

 これがもう度重なってるわけ。今年だけでも全部20とか30っていう回数がそれで失敗してるんだけど、やっぱり逆に迷っていないのに迷わされてしまうっていうところがちょっと多いんだね。

 ジュンクラシックの時もそうだったけど、7番まで快調にきてて、8番のショートホールでぽっと5番アイアンを持って打とうと思ったんだけど、それで届くか?って言うのね。

 そこでまあ打とうと思えば打てるんだけど、やはり、あっ彼がそんなふうに見るんだったら思ってるよりもけっこうあるのかなぁ、って要するに迷いが出るわけじゃない。何にもない水面にぽとっと水をたらした時に、水滴を落とした時に波紋ができるように、自分の心の中に波紋が出るわけだよね。

 それで結果的にクラブを変えて、じゃあこれで軽く打とう、で打って、それがもうピンまっすぐ行くのね。でも同伴競技者は“えっ?”って顔してて、キャディはよし入れ!っていう感じで言ってるんだけど、そう言ってる側から奧のギャラリーがどいちゃうんだよね(苦笑)

 ピンをオーバーしちゃうわけだ。で、あれぇ〜?っていう感じになっちゃうんだ。そういうことがやっぱり何回もあるし、その点について何回も話したこともあるんだけど、彼曰く、自分がアドバイスしたおかげでいいショットもあったじゃないかということを言う。

 でも、例えば考え方として、こういうことが考えられるよね。プロが1番、まあ何番ホールでもいいや、ナイスショットしたからといってほめられるわけじゃないよね。プロがナイスショットしたからといって、すごいなぁとは思っても、それがすごいだけじゃなくて、絶賛されるとかいうことはなくて、よくいって当たり前じゃない。

 失敗するような状況から失敗するんだったらそりゃしょうがない。逆目の深いラフから下りのアプローチを狙ってざっくりするんだったら、あぁありえるなと。あるいは深い目玉から1発で出なかったと。

 これはありえる話だけど、失敗しないような状況から失敗するんだったら、例えばフェアウェイのいい状態から80ヤードぐらいのショットをグリーンに乗せられなかった、あるいはフェアウェイの広い所でそれをとんでもない方向に打ってしまってOBを打ってしまった。

 これはプロらしくないよね。要するにケアレスミス。なーんだプロといっても、と言われて責められるべきだよね。そんな簡単なミスを初歩的なミスをしちゃいけない。

 だから言い換えれば、選手が迷ってないのに迷いを起こさせるようなことは、それはやらなくてもいいミスなんだよね。

 だからちょっと、自分がアドバイスしたおかげでいいショットもあったじゃないかと、そういうふうに言われてもねぇ。

 それはプロがね、ナイスショットしたからほらどうだっていうのと一緒で、それは関係ないと思うんだ。だからちょっとそのへんで、波長がちょっと合わないかなぁっていうのがちょっとあるんだよねぇ。


(1997.10.26掲載)

迷いなくクラブを握った時は……

 キャディとして、非常に彼は一生懸命やるんだけど、一生懸命すぎて、プレーヤーよりも一歩前に出てしまう。キャディっていうのは、一歩後ろに下がって、ある意味ではこう、ほんとに黒子に徹しないといけないよね。

 プレーヤーをリラックスさせたり集中させたり、それもわからないように。要するにプレーヤーの平常心、あるいはプレーヤーの心理的状態を、いい心理的状態をキープするっていうか、そういう点では目立たないけどほんとに縁の下の力持ち、それが舞台の上まで上がってきちゃうと、その非常につらいところがあるのね。

 日本オープンの2日目に、まあだいたいの予想で予選通過が10オーバーから11オーバーだっていうふうにわかってたから、前半パーでいけば上位に入っていく可能性もあるぞということで、1番パー、2番行った時に4番持ってすっとこうクラブを抜いて集中に入ってこうとしたら、それで届くか?それで十分?って言うわけ。

 その時に、えぇ?3番で軽くなのかなぁ・・・って考えなくていいこと考えちゃったわけだ。でまあ、自分も自分で、それを押し切るだけの自信が今あるわけじゃないから、3番に持ち替えて、結果的にピンまっすぐいったボールが、奧目に立ってたピンのさらに奧3、4メートルの所にキャリーして、すっと行って、カラーの奧の逆目のラフの入口まで行っちゃったのね。

 逆目のラフにすっぽり入ったんじゃなくて要するにカラーからちょっと行った逆目のところに行ったと。で一番デリケートなショットが残っちゃって、結果的にそれがボギーになったの。

 でまあもう何回も言ってることだったけど、迷いもなくクラブを持った時にはもう言うなと。聞いた時には言ってくれと。聞かない時は黙っててくれというふうに言ったんだけど、また言ったから、もう二度とクラブのことに関してしゃべらないでくれというふうにその時ちょっと言ったのね。ちょっときつく。

 で何ホールか行って、まあ5、6ホール過ぎてからだから6番か7番ぐらいの時だったかなぁ、自分は、要するに彼はね、自分はトミーが練習ラウンドで腰が痛いと、火曜水曜痛いって言ってたから、火曜水曜腰が痛いって言ってたからそれを心配しただけだと言うんだ。

 でも、その痛いからとか痛くないからとか、クラブの番手を選ぶのは、こちらの問題なんだよね。例えば4番で自分が行くと思えば行くし、迷って3番か4番かな、まだ背中が痛いから3じゃないかっていうふうになるんだったら3番を持つんだけど、自分は4をためらいなく取ったわけだから、それは彼が心配することじゃないわけだよ。

 だからなんていうか、ただ自分のフィーリングではそれが自己弁護みたいな形で聞こえてしまったんだ。やっぱり試合中だったし、自分のイライラが取れてなかったし、人間的にそれをね、余裕を持って受けられるほどでもなかったから、どうしても、はあぁ〜と思ってしまって。

 考えてみれば随分今年こういうケースがあったよなぁ。だから気分転換に、あるいは自分でもう少しキャディというものを考えてみようかなっていうふうに思ってるんだけどね。


(1997.10.27掲載)

手堅い方法を選んでしまう

 僕もジャンボの佐野木さんのように、エースキャディというのもいたんだ。ただ彼は結婚して独立して、自分でスクールを持ったり、ちゃんとこう生活設計をしてる。だけどまあ、重要な試合にだけ出てきてくれって言えば、それはもう問題なく出てくるんだけどね。

 ただやっぱり去年からマイケルを使い初めて、非常によくやってくれるし、一生懸命やるっていうことで、まあ年間通してやってみようっていうことでやり始めたんだけど、やっぱり、どっちがボスかわからなくなっちゃう、どっちがプレーヤーかわかんなくなっちゃうっていう時があるんだよね。まあそのへんもちょっと考えなきゃいけないかなと。

 また、彼にいま子供ができて、家庭も持って子供もできて、非常に生活的にシビアな状況だよね。シビアっていうか、生活設計をしっかりしなきゃいけないわけだ。だから自分が楽しみながらゴルフをやりきれないっていうのかな。

 例えばちょっとバンカー越えで、ふわっと上げて、ロブショット上げてピタッと止めてみようと思った時でも、仮にもしそれが失敗してしまったら、ダボになったりするケースもあるわけだよね。だからどうしてもチョイスする物が、チョイスする技が、手堅い物になっていってしまう。

 それはまあ、あぁロブやっとけばよかったかなぁ、パンチショットしとけばよかったかなぁ、思い切ってランニングしとけばよかったかなぁ、とかいろんなことを思いながらも、また次行くと、手堅い方法を選んでしまう。

 それはやっぱり予選を通って、1円でも多く稼がないと、僕の生活だけじゃなくて彼の生活もかかってるんだ。そういう非常にゆとりがないというか、仕事自体に楽しみを持ち込めないというか、そういうところがちょっと出てきてるよね。

 まあ、元のエースキャディもキャディができる環境になったらしいんで、少しリフレッシュしてみようかなぁって思ってるんだけどね。

 子供を使ったこともあったけど、子供もまあ1日ぐらいはいいけどね、大事な試合の4日間っていうのはやっぱり無理だねぇ。


(1997.10.28掲載)

友達の存在

 雅生が日体大ってことで、まあよかったんじゃないかなって思ってる。いろんな話をしてたけどね。最終的にもうお前達自分で決めろと。決めたら報告しろと言ってあって、まあ彼としても日大より日体大を選んだ理由というのがあるんだろうね。

 1つには体がちっちゃいじゃない。そのちっちゃい体を作るためには、要するに体育系の、要するに日体大みたいなところのほうがノウハウを知ってるというか、自分の体にプラスになるんじゃないかということを選んだんじゃないかな。

 それともう1つは友達が日体に行くっていうことがあったんじゃないかな。これは推測だけどね。

 彼は父親みたいにゴルフバカじゃないから、ゴルフ一筋っていうか、ゴルフは非常に大事にしてるんだけど、友達っていうのも非常に彼の人生の中で大きな価値観っていうか、存在感を占めてるんだね。

 僕の場合、自分の中でどういうのが友達かっていうと、やっぱり友達っていうのは基本的に同じような年齢、それから、腹を割って話せる、そういう物が友達だと思うのね。

 ところが自分にはやっぱりいないよね。そういう意味で友達と呼べるのは。やっぱり小学校高学年から中学・高校っていう、いちばん友達を作りやすい時期に、どっぷりゴルフだったから。もう夏休みだってそれこそ1日も休まずゴルフやってたから、友達と遊びに行くとかそういうことってないわけね。

 あえて言えば従兄弟の中島常実君。彼がいちばんそういう友達に近いかも知れないけど、彼だって従兄弟だから、友達とはちょっと違うんだよね。

 じゃあ誰がいるか。胸に手を当てて友達って考えると、いないねぇ。年齢的に上とか年齢的に下とか、それなりに腹を割って、自分の腹を100%じゃなくたって、自分の胸のうちをちょっとこう話してみたりする人はいるけれど、友達っていうのかな、ほんとにこう朝が来るまで話していけるような人っていうのは僕はいないのかも知れない。


(1997.10.29掲載)

じゃあ、あなたいる?

 やっぱり友達と呼べる人がいないという点では寂しいし、だから息子が友達っていうのを大事にするっていうのはすごく賛成なんだ。もうこれは大賛成。友達がいるっていうことは大賛成。その友達っていうものを、自分の人生の中で大切にしていってもらいたいなっていう気持ちもあるね。

 まあよく昔から言うよね。自分の人生の一生の中で、友達が3人できればいいってよく言うよね。でも本当にやっぱり腹を割って、理屈抜きで自分の本心から話ができる友達っていうのを、じゃああなたいる?って聞いた時にすっと出てくる?

 なんのてらいもなく、恥ずかしさも何もなく、ほんとにもう何でも話せる友達っていうのは、おそらくみんな少ないと思うんだ。

 そこまで極端な友達じゃなくても、もうちょっと軽い友達でも、僕の場合はほんと少ないね。少ないというよりいないと言ったほうがいいかも知れない。

 中学高校で普通にゴルフをやった青年、要するにいまの青少年、まあ高校生とか中学生とかがゴルフやってるよね。でも彼らっていうのは、その大きな時間の中の1つとしてゴルフがあるわけだ。ところが僕の場合はもうその時からどっぷりゴルフだから。

 うちが裕福でもないのに親が家財道具を売ったり、お袋の着物を売ってゴルフを続けてきたわけだ。そうなると賞品はもらえないけど、アマチュアなんだけど、なんか生活をすごくひしひしと感じるんだよね。

 だから、たとえちっちゃなトロフィでも、ベストアマチュア、あるいは何々杯優勝みたいな物を持って帰らないことには、納得がいかないんだよね。家族全部も納得いかないし、自分自身も納得いかない。

 なんでこんなに皆がお金をね、苦しんでお金を作って、そして自分にゴルフをさせてくれてるんだろう。そう考えた時に自分には、とても高校生らしくゴルフなんてできなかったよね。それがやっぱり友達を作らせなかったいちばんの原因じゃないかなっていうふうに思うんだ。

 だから同年代の子供達のゴルフ、まあ中学高校の時に見たりしはじめたんだけど、全然違うんだね、見てて。なんかほんとおぼっちゃま達のお遊びっていう感じなんだよね。自分にはそれが、異次元の世界で彼らがゴルフしてるように見えた。

 これはほんと、自分の主観でしかないけどね。客観的な要素は何もないんだけど、主観がやっぱりそういうふうに感じてて、それでやっぱり水と油みたいな感じで彼らとは合わなかったねぇ。


(1997.10.30掲載)

いよいよ具体的になってきたよ

 いま使ってる重いパター、あれいいよぉ。ようやく慣れてきて、しだいに感じよくなってきた。重いほうが腕がよけいなことしなくていいっていう感じだね。

 僕が使ってるのはE6。アマチュアの人もE0ぐらい使ってみるとおもしろいかも知れないね。バランスをいっぱいつけてE6ぐらい、まあE6はオーバーにしてもE0ぐらいにしてみるのも1回やってみたらおもしろいと思うよ。

 さて、そろそろ西遊記友の会も、オン・ザ・グリーンのスタッフとの間で具体的な話になってきてるんだ。シーズンオフの、オーストラリアへ行く前にコンペやろうとかね。

 でまあ、コンペをやるということになると人数が問題だからね。最終的に何人ぐらいでできるかっていう数を出さなきゃいけないと思うんだ。冬場だったら4人1組で考えて、ゴルフ場貸し切れたとしても、限界はやっぱり100人までじゃないかなぁって思うんだよね。

 やっぱりその会があるにしたって、会にじゃあ僕が行くからといって、200人も300人もって言ったら、これはもう不可能なわけだから、会自体のゴルフコンペも、ゴルフ場を貸し切れた場合何人、貸し切れない場合はどのぐらい、とか、そういうシミュレーションもしないといけないね。

 まあ、9組で2ホールずつついて回るぐらいがいいかも知れない。まあうちの研修生っていうか、うちのプロもいるから、それを参加させていくっていう手もあるよね。片方のハーフを他のプロにまかせちゃって3ホールずつついて回ると両方で12組。

 9組で36人、12組で48人出れる。そのぐらいの人数で悪くないかも知れないね。18組で1ホールずつついて回るようにしちゃうと・・・今度は僕がたいへんだね(苦笑)

 えらい時間かかっちゃう。最初の組と最終の組で回るわけだから、その時間差そのものが入ってくるからね。18組だと2時間近く、ラウンド5時間、7時間ぐらい回ってなきゃならないっていうとこっちもきついからねぇ。

 最初9組か12組でやってみて、まあ僕が回るのに負担が多いとか、ちょっと長すぎるなとか、いうことだったらまた新しい方法考えればいいね。


(1997.10.31掲載)

まず会があって、だね

 西遊記友の会という、あくまでも1つの軸として会ができるわけだけど、そこにまあ僕がゲスト出演みたいな形でできれば、それがいちばん楽は楽だよね。僕にとってもスタッフにとってもね。会があって、その会に中島プロも参加するっていうような形のほうがベストだね。

 僕が参加できるとして、1月にコンペ、夏のバーベキュー。とりあえず現役でやってる間はそのぐらいしか無理だと思しね。あとは参加できたらっていうレベルだね。

 コンペのほうは昨日も書いたけど、僕1人じゃなくて他にもうちょっと1人2人プロを入れて、レッスンしてもらうっていう方法もあるし、まあ自分1人でもいいけどね。うちで2人ぐらい連れていってもいいかなっていう気もするんだけどね。

 ただその2人も実力はちゃんとあるから、それを一緒に回らせて、自分が回ってないほう時に回ってくれたらなぁって思うんだけどね。やっぱり体は1つだから全部は見切れないしねぇ(苦笑)

 あとはメーカーに手伝ってもらったりとか、僕のマネージメント会社に協力してもらうとか、そういう方法もなくはないよね。このマネージメント会社の人もね、ここをよく見てるらしいよ。意外とそういうところに協力してくださいって言ったら協力してくれるかも知れないしね。

 シーズンオフだったら、曜日にはそんなにこだわらなくてもいいかな。集まりやすい日っていうのがベストだし、ゴルフ場側に受け入れてもらえるような場所と融通が利くところだったらね。

 五浦とか・・・五浦寒いから東松苑だったらまあ早めに分かってれば、いついつの日曜日に何組頼むぜって言えるからね。だから東松苑だったら問題はないと思う。

 東松苑で、例えば多少のディスカウントしてもらって、やったらおもしろいかも知れないね。よそのゴルフ場ならいざ知らず、東松苑でやるんだから、2000円ぐらい値引きしてもらって、逆にパーティに2000円よけいにかけたほうがいいじゃない。実質はそんなに変わらないだろうけどね(笑)

 やっぱり値引きしてもらった分、パーティの賞品だとか、パーティの飲み代だとか食べるやつにかけたほうがいいよね。

 東松苑は、東京の人間や僕自体も楽だし、斜面側が南東向きだから暖かいことは暖かいんだよね、冬でも。それにいちばん融通も利くしいいんじゃないかなぁっていう気がするんだよね。

 もちろん熱狂的な人でね、関西からも九州からも北海道からも来るかも知れないし、関東に住んでないからノーだって言わないけどね。やっぱりその熱意の問題だと思うし、やっぱり自主的に動いてくれる人だったら歓迎だよね。