バックナンバー(1998.9)


 

(1998.9.1掲載)

よっちゃん、うまくなったよ

 先週は日本人がたくさん海外で活躍してたね。ワールドシリーズに出てた横田・・・横ちゃんはねぇ、ほんとに童顔だから、向こうに行ったら、なんだあの少年は?って感じで言われそうだね(笑)

 バンクーバーには秀道君が出てた。ジョン・デーリーが突然泣き出しちゃった試合ね。でも初日6打差っていうのはけっこうあったね。2打差とかそういうんだったらまだしも。

 でもやっぱり、昔の、昔のっていうか、日本の大和撫子ぐらい、古くは樋口さん岡本綾子さん、今の小林浩美選手、そのぐらいの感じに日本の男子がなってくると、すげえなぁっていう感じになってくるんだけどねぇ。

 そういえば今、佳乃がアメリカから帰ってきてるんだ。よっちゃんうまくなったよ。よっちゃんゴルフうまくなったし、飛ぶようになった。ほんとにゴルフ上手になったねぇ。

 帰ってきてから一度一緒に回ったんだけどね。成田にあるスカイウェイカントリーっていうゴルフ場でやったんだけど、2オーバーぐらいでふっと回ってるからね。でスコアだけじゃなくて、内容がすごいというか、しっかりとパーオンしてくるし、パターも上手になってるし、あぁアメリカ行った甲斐があったんだなっていうのが見えたね。

 その時は久しぶりに親子3人で水入らずで回ったんだ。で佳乃と雅生のペアチームとお父さんで対戦したんだけど、佳乃と雅生のペアチームに、まあ佳乃にハンデをあげた。2つかな。よっちゃんがハーフで2つハンデあるんだ。

 長いミドルがあるから、そこでパーだったらバーディになるんだけど、よっちゃんにそういうハンデを2つあげて、雅生が0、スクラッチだわ。で佳乃と雅生のベストスコアでお父さんに対戦と。

 これが見事に負けまして。2人にごちそうすることになってしまいました。すごい喜んでね。やったー!っていう感じで。次は負けないぞ。


(1998.9.2掲載)

まだまだって感じかな

 よっちゃんアメリカに行ってたわけだけど、いやぁなんかね、英語、ヒアリングはいいんだけど、しゃべるほうがダメらしいんだ。

 そりゃそうだよね。サンディエゴだとかロスだとかいっても、よっぽど本人の英語に対する志が高くなければ、そんなにしゃべれないんじゃないのかな。

 やっぱり周りに日本人が少なければ少ないほど英語は上手になるし、だからそういう点では西海岸じゃちょっと苦しいだろうね。

 どこに行っても日本食あるしね。夕飯食べようと思えば日本食行く。日本食行けば当然日本人の人がシェフやってるわけだから、英語しゃべらずに日本語しゃべるだろうし。

 学校でも日本人がいるわけだから、やっぱり日本語。必要に迫られる回数っていうか、時間が違うからね。だからそういう点ではまだまだだなっていう感じかな。

 そういえばよっちゃんも全米女子アマの予選は受けたんだ。まあ地区予選っていうか1次予選。それが見事にダメで帰ってきたんだけどね(苦笑) 通ってれば2次予選とか上がっていこうと思ってたらしい。

 でも向こうのミニツアーに行って、なんかベスト10に2回入ったって言ってたね。


(1998.9.3掲載)

僕が心配なのは…

 今度鈴木亨が引っ越してくるんだ。千葉からちょっと離れた季美の森っていう東急がやってるゴルフ場があるんだけど、そっちの方面に引っ越すっていうことでね。

 いよいよ彼も千葉県民ですよ。岐阜から移動がたいへんだね。なんか相当借金するみたいで、もう車は買い替えられませんなんて言ってた。そうだなぁ、車より家のほうが大事だもんなぁ。

 まあ車が動かなくなってしまえば、買っていいっていうことになるだろうけど、車がちゃんとしてるうちは買っちゃダメって奥さん絶対言うよね。やっぱり各家庭の奥さんっていうのは、言い換えれば小さな政府の大蔵大臣だよね。だからこの各家庭の大蔵大臣がしっかりしてるかしてないかでその家庭の景気というのかな、経済政策は決まってくるというか。

 話は変わるけど福嶋選手がアメリカに挑戦してるよね。もちろん通るでしょ、当然当然。でも僕が心配なのはね、あの子ホームシック強いんじゃないかぁってそれが心配なんだ。だからもう寂しくなって、日本食が恋しくなって、日本の空気が恋しくなって帰ってきちゃうんじゃないかな、それだけが心配なんだよね。

 やっぱりそういうのは人それぞれあるからね。アメリカの水が合って、もう俺はいいよもうアメリカ人になっちゃうよとか、私はアメリカ好きだからこのままアメリカいても平気だわ、っていう人もいれば、あぁ帰りたいなぁ、あぁあそこのあれを食べたいなぁ、誰々と話したいなぁ、誰々とああしたいなぁこうしたなぁ、っていうのがある人間とは差があるからね。なんか福嶋選手はちょっとそのへん心配なんだなぁ〜。

 別に帰って来ることは悪いことじゃないんだけど、ゴルフの色をどっちかに染めたほうがいいと思うんだ。要するに彼女が私はアメリカンカラーでいくわと、それこそ直道選手とか青木さんのように、あるいは男子で言うとわかりにくいから女子で言うと小林浩美選手のように、ちょっとこうやってほしいね。それだけの力のある選手だからね。


(1998.9.4掲載)

グリップ講座やりましょう

 雅生なんだけど、関東オープン初日5オーバーなんだ。ほんとにがんばって、20位以内に入ってくれれば、日本オープン出場のチャンスもあるんだけどね。なんかバックスイングからトップの切り返しでタメができないっていうことを言ってたらしいけどね。

 たぶん予選通過ラインはパープレーか1オーバーぐらいでしょ。だから明日4アンダー出さなきゃ通らないってことになるわけど、どうなることやら。

 さて、月曜日はバーベキュー大会です。お肉何人前ぐらい用意しようかな。100人前ぐらいあればいいかな? オン・ザ・グリーンから14、5人で、こちらはたぶんプロのスタッフが来るから、たぶん全部で20人ぐらい。20人で5人前ずつ食べたら100人前だね。僕は40歳越えてたって、焼き肉とか10人前ぐらい食べるもんね。

 20人としたら、とにかくまあ最低でも50人前ぐらい必要だね。足らない足らないって後でブーブー言わないでよ(笑) なんだプロ、ぜんぜん用意してくれてないんじゃないかって。

 それから、子供連れてくる人がなんか心配してるようだけど、子供はウェルカムだからね。走り回ってもらってけっこうだから。

 あと、オン・ザ・グリーン会議室のほうに書かれてた、シンガポールの長嶋さんからの発言なんだけど、グリップの写真見たいっていう話、今度そのバーベキューの時に撮りましょう。グリップだとか、そうだねぇ、なんか他に撮れるもんがあったら撮っとこうね。

 ただね、上から見たグリップってけっこう作りにくいもんだよ。でも確かにグリップを上から、それから正面から、いろんな角度から撮って、それを出すっていうのも悪くない話だね。これけっこう参考になると思うよ。

 まあグリップって、まじまじと見るもんじゃないけど、見たいなっていうのがあるよね。あと、プロがどのぐらいの力の強さで握ってるかとか、アドレスの時にどういう力の入れ方をしてるんだろとか、トップではどのぐらい力入れるんだろ、インパクトからフォローではどのぐらい入るんだろとか、なんかこう知りたいなぁって思ったことないかな?

 特に練習してる時のドライバーだとかアイアンだとかパターだとか、どういうふうにしてんだろとかね。力加減も含めて、なんか知りたいなっていうのもあると思うんだ。だからそういったことも含めて、ちょっとグリップ講座かなんかやってみようかな。


(1998.9.5掲載)

ヘビに注意

 よっちゃん、来週の月曜日にアメリカに帰るんだ。バーベキューの日ね。たぶん練正館のほうから出かけるんじゃないかな。だからみんなと会えるとは思うんだけどね。

 あっ、そうそう、オン・ザ・グリーンでの内田さんの発言にもあったように、練正館のフェンスぎりぎりには行かないように。ヘビがいるかも知れないから。それだけは気を付けたほうがいいよ。

 ほんとにヘビがいるんだよ。こないだもすっごく太くて長いヘビ見たんだ。なんだぁ!?ってぐらいでかかったの。そうだなぁ、長さ1メートル5、60センチ、太さはもう大人の手首ぐらいあったね。女の人の手首ぐらいって感じ。ちょっとこれがいると、子供だと飲み込まれちゃうよ(笑)

 たぶんアオダイショウだと思う。けばけばしい柄はなかったから。練正館で見たことがあるのは、シマヘビと、ヤマカカシは見たね。ヤマカカシっていうのは地方によってはヤマカガシって言うんだけど、僕の地方ではヤマカカシって言うんだ。

 あのヤマカカシは毒があるんだけど、毒があるのは奥歯のいちばん奧のほうなんだ。だから普通に噛む分には届かない。ただし、赤ん坊だとか、非常に皮膚のやらかい子供だとか、大人でも唇だとか、そういうところを噛まれると奥歯に届いちゃって、毒が回るんだね。

 ヤマカカシの毒が発見されたのは、だいたい今から10年ぐらい前じゃないかな。確か20年は経ってないと思う。ある時子供が舌を噛まれたんだ。それで死んじゃってね。それで調べてみたらヤマカカシにもマムシに匹敵するような猛毒があったっていうことで、それから血清が作られたんだ。

 だからとにかく、色の派手なけばけばしいヘビを見たら逃げないとね。でもそんなヘビはめったにいないから。だいたいはシマヘビ。かわいいもんだよ、人間見たらすーと逃げてっちゃうもん。

 僕もヘビは苦手だけど、練正館のヘビはみんな逃げてくよ。ヘビなんてあんなに怖くてさ、おそろしいもんだけど、向って来ないのがいいよね。


(1998.9.7掲載)

水害、たいへんだったね

 昨日まで行われたフジサンケイレディスのマンデーによっちゃんが参加したんだけど、前半になんか42打っちゃったらしいんだ。前半の、特に出だしの3ホールで叩いちゃったって言ってたね。後半はパープレーの36で回ったんだけどね。

 まあ彼女にとって、やっぱりちょっとまだハードルが高かったかなっていうところがあるけどね。でもハードルが高かろうがなんだろうがやっぱりトライしていって欲しいし、そこで何かつかめれば、また成長を感じることもできるだろうしね。

 あっそうそう、オン・ザ・グリーン会議室に書かれてたけど、もう〜、内田さん、利根川の堤防が崩れたら練正館がもう20分で水びだしだなんて、そんなんなっちゃうわけないじゃない!!(笑) まあここへ来てから川があふれたってことないからわかんないけど。

 でもなんないと思うよ。今日バーベキューに来る人はわかると思うけど、少し高いところにあるからね、練正館は。だいたい4メートルぐらい高い。だからだいじょうぶだと思うけどね。練正館まで水が来るようだったら、ほとんど首都壊滅って感じだと思うなぁ。

 でもすごかったというかたいへんだったね。こないだの洪水というか、集中豪雨というか、災害が。NHKでよく那珂川上流っていうやつが出てたんだけど、黒羽市からの中継地点っていうのはよく行ったことがあるんだ。

 黒羽市にホテル花月っていうのがあるんだけど、その花月のところから撮ってたね。あぁ、ここ、釣り行った釣りいった、釣り行ったとこが全部水びだしだぁ。まったく別な川みたいになっちゃっててすごかったね、あれ。

 ゴルフ場もずいぶん被害多かったみたいだね。アローエースでやるはずだったトミーチャレンジも中止になったけど、あそこなんかは矢板インターチェンジのちょっと先だから、ほんとにその雨がひどかったところだったんだよね。

 聞いた話ではバンカーは全部崩れて、崩れてって要するに砂が流れ出して、グリーン、フェアウェイ、ティーグラウンドが全部水びだしだって。カジュアルウォーターっていうか、もう池に近いカジュアルウォーターだって言ってたね。


(1998.9.8掲載)

絶対的な選択肢

 またプロテストの話にちょっと戻るんだけど、例えば言ったよね、星野君がじゃあ僕来週からプロになりますっていうことを言えば欧米ツアーではそれができるわけだ。

 でも日本のツアーではそれができないっていうのは、PGAがプロテストを管理してて、3次予選を通らない限り予選会に行けないと。3次テスト通ってない人間がプロのトーナメント出るってことはあり得ないわけだね。

 でもこのシステムっていうのは、逆に考えるといいなと思うんだ。なんでかって、逆説的な言い方だけど、そんなまどろっこしいことをするんだったら、自分は海外に行ってチャレンジしちゃうよと。実際に智春君なんかでも、自分の目標は競技に出ることだから、トーナメント、試合に出ることだから、試合のあるところに行きますっていうことを彼は宣言してるわけだね。

 まあ日本のプロテストっていうのも目標であり、通ることを目標にするけど、これに落ちたからといって自分が試合に出れないわけじゃないんだから、試合を求めていきますっていうそのコメントっていうのは、ある意味では試合に出れないプロとか、あるいは研修生っていうものに対して、絶対的な選択肢っていうのかな、これを選ばざるを得ないというふうにさせるわけだね。

 じゃなければまた1年待たなければならないわけだ。テストのために。その間はせいぜい出れて月例競技とかね、ミニツアーとかそういうもんでしょ。まあミニツアーに出るのもいいけど、やはりアジアサーキット、あるいはオメガツアー、あるいはオーストラリアとか、もっと遠いところに行く選手もいるかも知れないよね。


(1998.9.9掲載)

みんなよくがんばってくれたね

 どうもどうもバーベキュー大会に参加された方、お疲れさま。あれから内田さんのとこ行った人もいたらしいね。遅くまでやってたんじゃ子供達寝てたんじゃない?

 僕のほうは、あの後転んでさぁ(苦笑) いちばん最後、帰る時に転んで、左腕2カ所打撲、それから右肘の裏側の上、要するに右の上腕も打撲。やっちまいましたよ。だいじょぶだいじょぶ、ゴルフには影響ないから。まあ、擦り傷ぐらいだね。倒れた時、こないだ落ちたアナウンサーの菊間さん状態だったよ(苦笑)

 でも転んだといっても、今包帯巻いてるとか、どっかひびが入ったとか、そういうんじゃなくて、ただひっくり返って擦りむいただけだから問題はないよ。

 せっかくのバーベキュー大会だったけど雨だったからねぇ。とにかくそれだけが残念だったなぁ。でも雨なりにはみんな一生懸命やったね。こればっかりは天気予報見て決めるわけじゃないから、もうはるか前に決まってたわけだからしょうがないんだけどね。

 僕なんかよりも、加藤プロのお母さんとか、金本君のお母さんとか、あとまさのちゃんっていうあのてるき君のお母さんとか、手伝ってくれた裏方がみんなよくがんばってくれたね。イサクの奥さんとかね。ほんとみんなよくがんばったね。

 例年はあの倍ぐらいの人数でやってたんだ。だいたい終わるのが10時前ぐらい。9時半には終わらないね。だいたい5時半ぐらいから集合かかって、正式スタートが6時ぐらいで、9時半ぐらいになってそろそろ帰ろうって感じで、そうだねぇ〜って言いながら10時に帰るって感じだね。

 例年だと火曜日、プロアマの前日なんだ。もうとんでもないって話だよね。やっぱり前日にやると疲れちゃうからねぇ。


(1998.9.10掲載)

今週のテーマ

 今週のサントリー、どういうわけか雅生が出るんだよ。まあ、雅生だけじゃなくて、けっこう千葉方面のアマチュアの人も出てるみたいだよ。

 火曜日の練習ラウンドは、雅生鈴木亨チャンドと4人で回ったんだ。雅生は1ラウンド回って、僕らは午後からハーフと練習。終わった後の練習でも200球ぐらいかな、打ち込んだのが。200球ぐらい打ち込んでみて、けっこういい感じでね。

 今週はちょっとテーマがあるんだ。フェアウェイを、例えば10ヤードでも20ヤードでもいいんだけど、要するにその幅をいっぱいに使おうと。

 これはどういうことかっていうと、まっすぐを狙うとするよね。そうすると、まっすぐのボールで攻めようと思ったら、やっぱり真ん中を狙うわけだ。真ん中ってことは、例えば左右幅が20ヤードしかないフェアウェイだったら、右に10ヤード、左に10ヤードしか許容範囲がないことになるよね。

 20ヤードの幅で、右に12ヤード曲がったらラフ、左に12ヤード曲がったらラフってことになる。ということは、許容範囲も半分しかないわけだ。それを例えばフェアウェイ左いっぱいに狙いをつけて、そこから左に行かない球を打ったら、許容範囲は20ヤードあるわけだね。22ヤード曲がって初めてラフだよね。逆に右のフェアウェイいっぱいに狙いをつけて、左いっぱいまでいくとなると20ヤード。21から22ヤードで左のラフだと。

 だからフェアウェイを幅広く使うためにはどういうふうなところにティーアップして、どういうふうにアドレスするか。どういうターゲット、どういう狙いをそのホールで持ってくかと、そこにポイントを置いて考えてくっていうのが今週のテーマなんだ。


(1998.9.11掲載)

厳しい戦いになる

 今週のテーマという話を昨日書いたけど、もうちょっと具体的に書くと、例えばティーグラウンドのティーマーク、要するに目標であるフェアウェイに向かって左側のティーマークのそばからはフェードは打てないんだよね。

 これは右のフェアウェイがターゲットになってくるから、そこからフェードを打とうとしたら右の林か、左の木がジャマになるわけだ。左の木がジャマになって右のラフかまあうまく打てても右のフェアウェイっていう感じになる。

 じゃあこれを左のフェアウェイから右20ヤードを使おう、フェアウェイの幅20ヤードを使おうと思ったら、ホールに向かって考えると、ティーマークは右側のを使わなきゃいけないわけだ。右側のティーマークを使えば、目標のフェアウェイの左サイドは広く見えるわけだから、そこから20ヤードを使えるわけだね。

 この作戦を今週しっかりと守ろうと思うんだ。でそういう形で、フェアウェイの使い方を大事にしていくと、スイングも基本的によくなっていく。要するに決め打ちをしていくわけだから、スイングもしまってくるというのかな。

 例えばフェードだったらフェードっていうしっかりとした目的を持ったスイングになってくるよね。決して、真ん中からどっちに曲がってもっていうんじゃなくなるわけだ。片方を完全に消去しちゃうからね。そういう今週の課題っていうのかな。それをしっかりやってみようかなと思ってます。

 今週は、コースもけっこうタフに仕上げてあるね。ロングホールが2つミドルになってるし、ピックアップホールだからパーは71になってるんだけど、けっこう風向きによってはドライバー・2アイアンっていうホールもあるね。

 練習日はそこがアゲンストでね。468ヤードでアゲンストもけっこうアゲンスト。実質500ヤードに近い感じだったね。あと、けっこうラフも深いし、スコア的にはけっこう厳しいという戦いになるんじゃないかな。でも作戦通りにいくようにがんばるよ。


(1998.9.12掲載)

西遊記とは

 1つNTTの件で書いておきたいんだけど、僕がNTTに対してしっかりしろよって書いたっていうのは、やはりNTTっていうのは日本の通信会社のリーダーなわけだね。だからそこにお願いしなけりゃ他にどこにもお願いするとこはないわけだ。

 だからNTTの回線を使っているわけだから、まあユーザーとしての苦情というよりも、こういうことがありますよと、だから対処してほしいっていう気持ちがあって書いたわけだね。

 それが思わぬ反響になっちゃったじゃない(苦笑) NTTの人からクレームが来て、いやNTTしっかりしてますよとかさ。確か反論してくれた人もいたよね。えーとKobayashi Mitsuruさんだ。Kobayashiさんの反論もありがたかった。ありがたいけど、片方でまあ、僕としては西遊記の場所っていうのを、討論の場所として欲しくないんだよね。そういう討論は受け付けないっていうのか、まあ、やめにしましょうってとこだね。そういう場としてオン・ザ・グリーンもあるわけだしね。

 西遊記っていうのはあくまで僕の独り言だし、まあそれに対して建設的な応援のメッセージだとか、あるいは激励だとか、あるいは前あったように中島プロのほんとのゴルフのスタイルを思い出してくれと、プロはこうでしょ、こういうことを目指してても違うんじゃないかなとかさ、自分が読んでもこれは参考になったなっていう文章、そういう感じでのコミュニケーションっていうかね、そういうものがあるとほんとにうれしいね。

 NTTの問題は、内田さんが前線に立っていろいろと対処してくれてるんだ。まあNTTも対応してくれるっていうような連絡が練正館のほうにあったらしいし、とりあえずはNTTさん動いてくれてありがとうっていう感じだね。

 まああの発言が、ある意味ではほんといいほうに働いたっていうのか、そういう点では無駄じゃなかったなって思ってるんだけどね。


(1998.9.13掲載)

やりました!優勝ですよ!!……って

 独特の文化っていうのかな。日本人っていうその物自体が熱しやすくて冷めやすいってところがあるよね。たまごっち!って言ってたって、どこいったんだ?って感じになってる。その前なんだったんだ、その前は?って言うともうほとんど思い出せない。なんかあれだけ流行った物なのに・・・ついこないだだよね、年数的に言えば。

 そう考えると日本人というのは、やっぱり熱しやすくて冷めやすい、ゆえになんか、いい物が育たない、なんか即席のカップラーメンみたいな物しか育たないっていうか、そういう恐さっていうのがあるね。

 コンピュータにしたって、Windows95が出た時はたいへんな騒ぎだったじゃない。もうそれこそ徹夜組で並んでさ、Windowsがないないないないで大騒ぎしてたよね。インターネットって言っても、あれほどの騒ぎにはなってないよね。

 まあそういう部分で、ある意味じゃ、僕みたいな年齢の、僕みたいなポジションの人間が、情報発信してくっていうか、けっこう大事なことかも知れないなって思うんだ。でもこの西遊記っていうのもいつまで続けられるかわかんないし、僕と清水さんのどっちか片方だけががんばってもダメだしね。

 こないだ久しぶりに古い友人と東京で夕飯食べたんだけど、いろんな話して、いちばん最後、帰り際にね、プロ、プロはね、活躍するんですから、またしなきゃ困るんですからって言われてね。でやっぱりまたメジャーに立って欲しいっていう言葉を言われたんだ。まあほんとやっぱり自分との戦いになるかも知れないね。

 あとはなんとか僕の成績をよくしていって、みんなの励みになればななんて思うんだ。ほんとたくさんのアクセスしてくれる人のためにも、ためにもっておかしいけど、西遊記のファンのためにもやりました!優勝ですよ!!って報告をしたいよね。優勝記録止まっちゃったままだからね。それだけはほんと、西遊記でやってないのは優勝報告だしね。


(1998.9.14掲載)

あとはもうスコア

 今週はジャンセンが来てたね。確か彼は来週も出るはず。来週は北海道で全日空。いやぁ北海道って言っても、食べ物食べに行くわけじゃなくて、ゴルフでおいしい思いをしてこようと、そういうことですからね。来週もがんばりますよ。

 で今週なんだけど、3日目がねぇ、ちょっとした不注意というか・・・不注意というのとはちょっと違うんだけどね。まあそれはそれでいいでしょう(苦笑) 対策っていうか、課題もちゃんとわかったし。

 今回は試合前に言った通り、一試合全部、テーマを持ってやり通していったっていうかね。そのテーマの中から非常にいい収穫を持ち帰ることができたっていうのかな。そういう点で非常によかったね。あとはもうスコア。スコアに出して、形にしてくしかないんじゃないかな。

 今回の優勝争いでは、小山内君がバーディバーディ取って10アンダーになって、その後4連続ボギー打ったよね。でジャンボがひたひたときて、12番13番連続バーディで並んだ。

 小山内君はあの13番のティーショットで体が半分回らなかったね。要するに回転とかウェートシフトっていうのがうまくいかずに左のラフに行っちゃった。

 加瀬君だけはフェアウェイの右端にいいボール打っていったけど、まあほとんどあのへんの飛距離を持ってる選手だと、テレビ見ててわかったように、だいたいはあの左の木の延長線上に打ってく。

 なぜかっていうとフェアウェイの右サイドの150ヤード付近に、大きな木が迫り出してて、枝が迫り出してるんで、フェアウェイか、やや左目のラフ狙い、であの木を越えていくようなイメージで打ってく。でそこを狙っていくんだけど、まあ体の回転とかがうまく整わないと、小山内君みたいにちょっとフックボールになっていっちゃうんだね。


(1998.9.15掲載)

プレッシャーからの解放

 トミーチャレンジ第7戦の中止が決まりました。チャレンジツアーは来月、10月にトミーカップがあって、今年はそれで終わりになります。

 こないだゴルフチャンネルの人が来て、ゴルフチャンネルでトミーチャレンジツアーの結果報告を流してくれるって言ってたね。60秒ぐらいのコーナーで、当然もちろんテロップなんだけど、選手の成績とか、そういうのを流してくれるって言ってた。ついにゴルフチャンネル登場かってとこだね。

 さて、サントリーの話をもう少ししながら、自分のことなんかも書いてみましょう。昨日小山内君の13番のティーショットの話を書いたけど、左のラフに行っちゃった。でそこからまあラフにちょっとくわれて、ピンまで40ヤードぐらいショートしたのかな。でそのアプローチを6メートルぐらいショートしたよね。

 それまでのラウンドレポーターの高橋完プロのコメントにもあったけど、顔が非常にこわばって、一生懸命やってるんだけど、今一つなんていうか流れをつかみ切れてないっていう状況だったわけだ。

 でもそのパットをこんと入れることによって、入れたというのか入ったというのか、要するにそのプレッシャーから解き放たれた、開き直れたね。開き直れたというか解放されたっていうか、そういう言葉が合ってるかも知れない。

 それが次の14番の二段グリーンの下からのバーディパットにもつながったし、16番のティーショットにもつながっていったと思うんだ。


(1998.9.16掲載)

生きたボール

 昨日開き直りとか解放感というようなことを書いたけど、これは言い換えれば恐怖とか、心配だとか、あるいはよけいなことを考えるだとかいう物でもある。で、そういうものがいうものが非常にゴルフのスイングに直接的に影響を及ぼしてくるわけだね。

 プレーその物に影響を及ぼしてくる。ところがそこから1つ解放されるというふうになってくると、物の見事にスイングっていうのは生き返るし、自分の心っていうのも活性化してくるんだね。

 そういう点で、じゃあ自分のフェードボールっていうのを、開き直る、または、解き放つ、そういう状況に自分を持っていって打っていくフェードっていうのは、もっともっと生きたボールになってくると思うんだ。

 試合というのは18ホール4日間回るわけだけど、例えば先週のサントリーの中で、ほんとに生きたフェードボールを打ってたっていうのは、4日間で5発ぐらいしかなかったね。ティーショットで5発、まあセカンドでもだいたい同じだと思うんだけど、そうなってくるとせいぜい10発。

 284が今回パーだったけど、その半分がショットとして142、その142発中10発だけがほんとに生きたボールじゃなくて、もっともっと割合の多い、例えば40発とか、そのぐらいの40発をオーバーするような感じで、全体の中では3分の1はほんとに自分の生きたボールを打てるようにしないといけない。

 で他の3分の2は死んでるのかっていうとそんなことないんだね。3分の1が生きてれば、3分の1がほんとに生きたボールになれば、結果的に全部の平均点が高くなるわけだから、要するにほんとに澄んだ、いきいきとしたフェードボールじゃないけど、これだったらいいだろっていうようなボールがもっと増えてくる。

 それはゴルフの持ってる独特の精神的な部分、メンタルの部分の多いスポーツだから、自分自身が自分を解き放たなければいけない。自分自身がそういう経験を何回もしてきてるわけなんだから、そこに立ち上がっていく必要があるわけだね。


(1998.9.17掲載)

パワーフェード

 僕がちょうど賞金王を取り始めた1982年の時に言い始めた言葉なんだけど、フェードっていう言葉の前にパワーっていうのをつけてパワーフェードって言ってたことがあるんだ。

 最近でこそパワーフェードっていう言葉がいたるところで出てくるような状況にはなってるけど、いちばん最初にフェードの前にパワーっていう言葉をつけたのは、1982年の僕が賞金王取った時の春先なんだ。

 でそのパワーフェードとただのフェードボールの差っていうのが随分あって、どういうところで差が出るのかっていうのは、体のほんとにきれいなターンと、それからウェートシフト、要するにスイングの回転と体重移動・重心移動が両方きれいに決まった時に力強いフェードボールが出るんだ。そういうふうに決まると、ドローボールとなんら変わらないぐらいしっかりと距離が出てくる。

 体が目標に対して、ある物を怖がって、例えばそれがOBだったり、風だったり、あるいは池だったり、バンカーだったり、そういう障害物に対して、体が逃げる態勢になってしまう、要するに回転不十分、あるいは重心移動も不十分。そういう中でフェードボールを打つと、これはもうパワーフェードにならないから、ただの逃げたフェードボールになって、飛距離・方向ともちょっと弱々しくなるね。

 例えばパワーフェード打っていったら300ヤード出るとする。でもそれが体が逃げていく、ある物を怖がって打ったフェードボールだと250ヤードになってしまう。そのぐらいの差って極端に思うかも知れないけどほんとにこれあるんだよね。

 だから同じフェードボールの中でもそういう差があるわけだから、自分の中でそれをどんどんどんどんこなしていかなければいけないという感じで先週やったわけだけど、その1週間の中で、あっこれはうまく打てたなとか、これはまだまだ怖がってたなとか、そういう点を先週のテーマの中で感じられたね。


(1998.9.18掲載)

1990年全日空オープン

 一昨年自分自身がそういう経験をしてきてるって書いたよね。ちょうど1990年に全日空ジャンボと優勝争いした時、やっぱりサントリーの小山内君と同じように、14番までいい戦いだったんだ。あの時4打差リードして最終日を迎えたんだけど、14番終わった段階で1ストローク差しかなかったんだ。

 で15番の時にセカンドでグリーンオーバーした。右のラフからフライヤーして、16番ホールのラフまで行ってしまって、ピンはグリーンの奧のほうだし、そこからはもう林があってこぶがあって、ダウンヒルがあって、そのダウンヒルのエッジから2ピンぐらいのところ、4メートルか5メートルのところにピンが切ってあるわけ。どうやったって止まるわけない。

 その状況でハイピッチしていって、そしてしかもほんとに難しい状況だったんだ。それがかろうじてグリーンの奧に止まった。要するにグリーンの奧から打ったから、グリーンのいちばん手前のほうに乗ったんだ。

 その時のビデオをひょっとして持ってる人がいるかも知れないけど、10メートルちょっと、14、5メートルあったのかなぁ。そのやや上りのスライスラインのパットが入ったんだね。

 これが入った瞬間に自分の足にからまってた鎖がほんとこう切れたっていうのか。それが次の16番のバーディにつながって、そして18番のセカンドショット、1メートルについたショットにつながった。その瞬間、解放感っていうのかな。それを今の若手はゾーンとか言うけどね。


(1998.9.19掲載)

ゾーンに入る

 試合で優勝争いしてる時に、プレッシャーから解放される瞬間、開き直れる瞬間、これを若手達はゾーンって呼んでる。要するにそういうゾーンに入ったプレーをするって言うんだね。

 ただこれは、スタート前からそういうゾーンに入るとか、何番からゾーンに入るとか、そういうのはわからない。自分はただ一所懸命、一打一打を全力を尽くしてプレーすることしかできないし、一打一打同じように全力でプレーするわけなんだよね。

 それがサントリーでの小山内君のように、13番のあの長いミドル、難しいところで、6メートルぐらいの確か上りのパットをぽっと決められた瞬間に、ほんとにこう取り憑かれてた物がきれいに消えたというか。もう解放されたっていうかね。

 そこにはやっぱり優勝に向かってのすごい集中力、精神的な集中力は保っているんだけど、その悪い物から解き放たれたっていうのかな。そういう状況に彼は変化できてったわけだね。

 あれを見てて、これはもう僕が全日空で優勝した時とまったく同じパターンだったなぁと思ったんだ。でそういう状況ではショットはますます冴えてくる。ますます生きたボールになってくる。

 だから自分のフェードボールっていうのも、ただ事実小手先のフェードボールで打つんじゃなくて、自分の要するに中側からの、そういう魂のこもったフェードボール。自分の魂っていう物がこもった、ほんとに自分の内側からのパワーフェードを打っていきたいね。


(1998.9.20掲載)

やり通したという感触

 サントリーでは、春先から言ってた右足の体重移動の問題とか、そういう物に対して、非常に手応えはつかんだんだ。あぁ変わったなぁと。この打点で打てればいいなとかね。

 だからそういう点では、1週間でやり続けた、フェードにトライし続けた成果があったかなぁっていうのが終わった感想だね。

 まあ左の林に打ち込んだのも何発かあったけど、フックして左の林っていうのは3発だったんだ。ティーショット3発。スプーンが1回、ドライバーが2回。左にまっすぐの林はある。左にまっすぐ行って左の林っていうのはあるけど、左にプルしていったフックで左の林っていうのは3発だったんだ。だからそういう点では、よく3発に抑えていけたな、やり通したなっていう感じはあるね。

 こういうことというのは、やっぱり試合の中で自分がつかんでいくっていうのかな。確かに練習とかそういうのも非常に大事だし、普段の実生活でも試合につながってるわけだし、言い換えれば普段の実生活も試合となんら変わることはないんだよね。

 ただ試合の現場でそれを確認するというのか、手応えを得るっていうのは、現場からでしかできないわけだね。練習でいいイメージを培って、いいイメージを植え付けて、自分自身の練習でどんどんどんどんこう完成度を高めていくより、その手応え、満足感、あるいは自信、そういうものっていうのは、現場で手にするしかないわけだね。


(1998.9.21掲載)

1999トミーカレンダー

 サントリーの話をしてる間に全日空が終わってしまいました。いやぁ今年は残念が多いねぇ(苦笑) 去年よりずっとずっと多い。でもやってますから。心配しないでください。その言葉だけは自信を持って言います。遊んでるわけじゃなくて、やることはやってるから心配しないでください。

 さて、来年の僕のカレンダーの販売が開始されました。西遊記のあるPeopleに協力してもらってます。これは前々から言ってるけど、ほんとすごいよ。もし欲しい方は、欲しいっていうか買いたいっていう人は、ここを見てください。

 ただし、数に限りがあるんだ。今回作る数というのがあるから、例えばどっかから、うちは5,000部欲しいんですって言われてもねぇ、それは絶対無理だなぁっていう感じになっちゃう。いまから部数増やすのはちょっと難しいかも知れない。

 印刷がまたたいへんなんだ。その写真家の人は印刷まで指示出すからね。もうたいへんですよ(笑)

 僕のカレンダーをこうやって一般から注文を受けるっていうのは初めてなんだ。いままでは基本的に、契約先のスポンサーに、作りますけどどうですか?っていう感じで聞いて、だいたいそこが決まった数をアバウトだけど出してきて、それで印刷してたんだ。

 だけど、今回はあまりにも力が入ってるし、値段も安く設定したし、で卓上カレンダーということもあって、これは広く一般に声をかけてみようかなと思ってね。

 まあネットワーク上で買いたいっていう人がいないっていうことであれば、それはそれでいいし、それだけを当てにしてるわけでもないんだ。西遊記を見てる人で、もし買いたい人がいたらお分けしますよってことで。でもほんとこれね、買っておいてよかったって思うと思うよ(笑)


(1998.9.22掲載)

できあがった物を見てほしいね

 おたよりコーナーで、Mikamiさんかな、鯵ヶ沢でやったテレビマッチ見に来てくれたの。前にも書いたけど、ここでカレンダーの撮影したんだ。で、しつこいかも知れないけど、カレンダーほんと、すごくいいのができたからね(笑) ぜひ欲しい人がいたら申し込んでおいてください(笑)

 そのカレンダーを撮影してくれたカメラマンっていうか、その写真家の丹地さんなんだけど、今回、ギャラが破格の値段なんだ。初めて対面した時、東京の丹地さんの事務所の近くにある中華料理レストランで会ったんだけど、自分はこの鯵ヶ沢のゴルフ場のこういうとこがきれいで、こういう感じで、こうカレンダー作りたいんですよなんて話をしたんだ。

 そうしたら、ふーんとか言って、中島プロは、感性がちょっと豊かすぎるぐらい豊かなんだねぇなんて言われてね。それで快諾してくれたんだ。もうお金は二の次三の次だからっていう感じでね。

 でコースに来てくれてからは、もう2人で楽しみながら、これおもしろいです、この絵は絶対おもしろいよ、これはいいわ、とかいう感じで撮影したんだ。

 丹地さんは丹地さんで、ここちょっとプロやってくれる、なんて言うんだけど、それが例えば、ドライバー持ってるでしょ。そうするとドライバーに顔が映るんだ。僕の使ってるドライバーって紺だから、よーく映るんだね。そのドライバーヘッドの上の部分に映った顔を写真に撮ったりするんだよ。こーれはね、おもしろい。ほんと、これできあがった物を見てほしいね。


(1998.9.23掲載)

東大受かるより難しい

 カレンダーね、とにかくきれいにできてる。でもどっちかっていうと、景色と比べると、プロの姿というのは五分五分以下なんだ。どっちかというと景色が主役で、そこにプロがいるっていうぐらいで。プロがいるところに景色があるんじゃなくって、景色がある中にプロがおじゃましてますっていう感じ。

 撮影終わって帰ってから、写真の選別とかもたいへんだったんだ。たぶん写真は全部で1,000枚ぐらい撮ったんじゃないかなぁ。いやぁ、もうすごかったね、あの枚数。その1,000枚ぐらいの中から13枚選んだんだ。これはね・・・東大受かるより難しいんだよ(笑) たった13枚だからね。

 全然撮られてないだろうなぁって思うところで打ってても、もうその段階で撮られてるんだ。はい準備いいですかぁって言うんだけど、実はもうその前に1本2本撮ってる。でそれから今度はちゃんと1本2本撮るんだからねぇ。

 写真家の丹地さんは車で動くんだ。撮影の時も自分の車で鯵ヶ沢まで来てたんだけど、帰りは1週間かけて帰るんだって言ってた。あっちこっち寄りながらね。でね、車の中でも寝泊まりしちゃうんだって。

 カレンダーに使わなかった写真は、写真家の意見もあるからなんとも言えないけど、例えば西遊記上で使いたいんだけどって言ったら、5、6枚ぐらいあるかも知れないし、毎月1枚ぐらいあるかも知れない。今月はこれ使わせてってできるかも知れない。聞いてみないとわからないけどね。

 で、もしよかったらインターネットの読者のみなさん、オン・ザ・グリーンのメンバーさんの中で欲しいっていう人がいたら注文してくださいね。あとで欲しいって言われてもないですからね(苦笑)


(1998.9.24掲載)

チーズフォンデュですね?

 全日空は予選落ちしちゃったけど、まあでも・・・カニおいしかったよ(苦笑) やっぱり食事しに行ったんじゃないかって言われそうだけど、そりゃあ人間だからね、食事しなきゃ生きていけないわけだし(笑)

 北海道に行って、とんこつラーメン食べるっていうわけじゃないし、やっぱり北海道って言えばカニかなぁっていう感じがあるんだよね。あるいはキンキかなぁっていう感じもあるし、あるいはジャガイモかなぁという感じもあるか。まあ、いろんな物が思い浮かぶんだけど、今回は主だって言えばカニとやっぱりジャガイモ、チーズ、そんなとこだったかなぁ。

 これは1回話してると思うんだけど、西遊記見てる人が北海道へ行ったら、ぜひ寄って欲しいお店がある。それは札幌東急インっていうホテルなんだけど、そこの地下にケルンっていう店がある。ここのケルンのチーズフォンデュはね、ほんっとにほっぺた落ちちゃうよ。

 だから行った時には必ず食べ過ぎないように注意してるんだ。よく腹八分目とかいうけど、腹五分目か六分目で止めておこうという気持ちで行くんだよね。

 でそこに行ったらだいたいまあ生ビールが1杯が出てくる。それからチーズフォンデュ、それからお肉のサーロインが、僕はだいたい120グラムぐらいしか食べないんだけど、それをこう食べるんだけどね。行って、座って、中島プロがよく注文するやつをくださいって言えば、チーズフォンデュですね?って言われると思うな。

 そこは8時ぐらいになると、バンドの人が入ってくるんだ。ベースとピアノだけなんだけど、そうだねぇ1時間か2時間おき、1時間半おきぐらいかなぁ。とにかく何回か入ってくるんだ。でそこでいつも弾いてもらう曲があるんだ。


(1998.9.25掲載)

アイコンタクト

 ケルンでは、必ず僕が行ったら弾いてくれる曲がある。もう座って、目と目が合うわけだ、そのバンドの人たちと。2人は男性で、年齢は僕と同じか僕よりちょっと若いぐらいの人かなぁ。35から40歳ぐらいの間の方なんだけど、あっプロまた来てますねっていう・・・別に声をかけてくるわけじゃないんだけどね。

 来てますねって目で合図みたいなものがあるわけ。でこっちも来てますよっていう目での合図がある。もうアイコンタクトっていうかね。なんていうか特別なもんじゃないんだけど、あっ来てますね、えぇ今回も来てますよっていう感じの、まあ目だけのやり取りなんだけど、じゃあいつものやつ弾きますね、って感じになるわけだ。

 で、弾いてくれる曲があるんだけど、これがいいんだ。これがね、ふるーいふるーいアメリカの歌だね。Body & Soul」っていう歌があるんだ。弾いてくれるのはだいたいジャズがメインなんだけど、この「Body & Soul」がかかるんですよ。これがまたいいんだ(笑)

 なんていうかなごむんだよね。毎年毎年、10年15年、そんなような感じで、もう座って、そこに行くとそれを食べてそれを聴いてっていうね。もう北海道の隠れ家っていうほどじゃないんだけど、北海道へ行ったら必ずそこへ行って、そこで食べると。

 最近は食事とか、が一緒についてくること多いんだ。だから亨も一緒に行くんだよ、ケルンに。だからだいたい夜何にもないと、亨どうする?あるいは、プロどうしますか今日は?って言うから、じゃあどうしようか、でどっちも用事がない時はじゃあ6時半にケルンなって感じで、そこで集合っていう感じなんだ。

 日本全国いろんなとこ行くけど、もうそのケルンがダントツだね。ほんとあそこが最高だなぁ。やっぱその親しみ感、中島本人が持ってる親しいお店のナンバーワンっていうのはケルンだろうね。でナンバー2っていうのが、これも前に書いたけど、やっぱり沼津・・・沼津っていうか場所としては三島になるんだけど、1号線沿いのたかのっていうお店だね。この2つのお店は、それこそ黙っていつものくださいっていう感じだね。


(1998.9.26掲載)

スポーツ選手でよかった

 いつも思うんだよね。なんていうか、自分がスポーツ業界の人間でよかったと。スポーツを職業としてる人間でよかったと思うんだ。

 やっぱり会社員の人っていうのは若干違うと思うんだよ。要するにサラリーマンっていう言葉があってるのかどうかわかんないんだけど、要するに普通の会社に行って勤めてる人っていうのは、例えばその人がどんなに働いても、結果が出ない、評価されない、ということがある。これはプロゴルファーとかスポーツ選手と一緒だよね。

 でもそれがいずれ評価される可能性もあるし、ゴルフで言えば、まあ自分の世界で言えば、それが結果として好成績につながってくる時がある。これはもうどっちも一致してると思うんだ。

 だけど、たった1つ違うのが、例えば会社の社長を1つのトップとして考えた場合、その社長に登り詰めていくための1つのラインっていうのがあるよね。よく昔言われてた派閥のラインっていうようなのとか、まあ最近はそういうことってないんだろうけど、要するに評価されない部署、あるいは評価されにくい部署、されにくいラインっていうのかな。そういうのがある。

 でもスポーツの世界っていうのはやっぱり数字の世界だから、その結果が伴えば、例えば10年間ぜんぜんもう音信不通みたいな人でも、例えば10年後に66を4日間続ければ、優勝できるわけだね。でその66を出せるようなプレーっていうのを年間何回も出してきたら、賞金王もあるわけだ。

 そういう点では、例えば、社長から解任されて、取締役会で解任されて、もうほんとに会社に残るんだったら要らないぐらいに言われた人でも、それがまた社長に返り咲けるという。そういうスポーツの世界でよかったなぁっていうふうに思うんだ。


(1998.9.27掲載)

あせることじゃない

 スポーツの世界でよかったと思うけど、それは自分の絵空事じゃ、やっぱり上にはいけないよね。自分の頭の中の理論だけでそこにたどりつけるわけじゃないんだから、やはり自分の体っていうのをいかにして作っていくかだろうね。

 だから背中だとか足だとか、いろんな痛いところが確かにあった。でもそれは別に、大勢が抱えてる問題だし、みんなが持ってる問題なんだ。だからそんなことははっきりいえばどうでもいいことなんだね。

 それを打ち負かすだけの体を作っていく。要するに痛かったら痛さと、故障だったら故障というものと共存し、あるいはそれを補強していく。家だって痛むよね、長年住んでれば。でもその痛んだところを補強したり、補修したりすることによって前よりもよくなっていくことだってあるわけだし、そういうふうにやって自分の体っていうのを作っていくというのがやはり最優先だね。

 まあそんなこんなで、自分が今やってることっていうのをあんまりたくさんたくさん言いたくないっていう状況にもなってるんだ。もっと没頭したいっていう、没頭っていうのかな、もっともっとゴルフに割く時間を多くしたいなと。

 でその中で、成績が今出ないからっていっても、それはあせることじゃないと思うんだ。急ぐことではあってもあせることじゃないと思う。だからもう心配しないでっていう言葉しか発信しません。

 それよりやっぱり常に、明るく楽しく、前向きなコメントをね、そういう話題とか話を続けていきたいし、やっぱり西遊記っていう場所をいろんな協力の中で持てたんだから、これやっぱりバラエティのある、バラエティって言ったらおかしいなぁ。いろんな話のある場所にしていきたいなと思ってます。


(1998.9.28掲載)

あれ?あっこうか、なるほど!

 ジュンはまた予選落ちで、最近こればっかりだねぇ(苦笑) まあいまに見てらっしゃい。でも2日間でOKバーディ2つじゃねぇ、やっぱりちょっとつらいね。でも私はめげません。だいじょぶです。遊んでるわけじゃないし、やることやってるから、だんだん出てくるでしょう。

 今週は日本オープン。普通だったら、こう押せ押せで来てるとなんか必要以上の巨大なプレッシャーが襲いかかってくるんだけど、今回は楽しみのほうが多いね。

 最近よく昔のビデオを見て、技術的なヒントがないかなぁと思ってけっこう見たりするんだ。でその中で、あ!って思うヒントがあったんだ。いままでどっちかっていうと、昔のビデオなんか見たって、そんなね年齢も違うんだし、あんまり見たって飛ばし飛ばしで見ちゃうことが多かったんだよね。

 でも土曜日、久しぶりにじっくり1本見てみたんだ。でその時に、そういえばこのセカンドショット、すごく大事なショットだったんだよなぁとか、その場面場面での心理的なポジションだとか、スコアのポジションだとか、その一打が持ってる意味っていうのをすごく鮮烈に覚えてるんだね。

 でその中で、何気なく見た16番のこのセカンドショット、この時のこのショットっていうのは、実際の優勝争いの中で、優勝を決めたショットだったなぁっていうふうに思い出していたんだけど、その中に思わぬヒントがあって、あれ?あっこうか、なるほど!っていうのがあったんだ。

 でそれをさっそく日曜日に練習してみて、あぁなるほどなるほどっていうのがずいぶんあってね。そんなこともあって、日本オープン、ちょっとプレッシャーっていうよりも楽しみが多くなったね。


(1998.9.29掲載)

両方が重ならないと難しい

 今年はデビュー1年目だと思ってる。ほんと自分は本気でデビュー元年だと思ってるんだ。ここにきてようやくデビューだと。

 デビューと言えば、プロテストの3次予選が終わったね。まあいろんな若手が出てくるけど、10年とか20年とか、そういう長いサイクルで活躍できるプロになってほしいね。

 この後はツアーの予選会になるわけだけど、1年目から試合に出られることはやっぱり少ない。プロテストよりはぜんぜんツアーのほうが厳しいところだからね。そうそう上にはなかなか簡単には来れない。

 それはともかくとして、プロテストっていうのはラッキーアンラッキーっていうか、流れっていうのがあるから、実力があればそれだけで通るかっていうとそれだけじゃないんだね。じゃあ実力がなくてもつきだけで通るのかっていうとそれだけでもないし。やっぱりその両方がぴったりと重ならないと難しいね。

 で、このシステムを取ってる限り、落ちた人間は試合のあるところに行くようになるという話を前に書いたよね。落ちたら、自分はその競技のあるところに行きますという若手が出てくると。

 要するにアメリカのペイン・スチュアートブライアン・ワッツトッド・ハミルトン、ブレント・ジョーブ。彼達がやってきたことと同じだよね。自分達はアメリカのツアーに出られても推薦で少ししか出れない。何試合かしか出れない。

 だったら1年間の大半を、自分は試合をやりたいんだから、春はアジアンツアー行こう、それでチャンスがあれば日本のツアーにも出よう、オーストラリアにも行ってみよう、南米のツアーにも行ってみよう、そうやっていろんなところに安いチケットを探して、コネクションを作って、そして彼らは試合に出るようになるわけだね。


(1998.9.30掲載)

それが充実感になる

 前にも書いたように逆に考えるといいなと思う部分っていうのはこういうことなんだ。要するに日本のPGAが今のテストを放棄してくれなければくれないで、彼らは道を探すだろうと。やっぱりそこには人間のたくましさっていうのがあるからね。

 試合に出してくれないんだったら出れるところに行くよっていうことになっちゃうと。そうなってくると、ひょっとしたらその中にものすごく才能を持ったいい選手がいるかも知れない。

 そういう選手が海外で育って、日本のツアーはちょこっとしか出てこないっていう状況に、これからはなってくるんじゃないかなって思うんだ。ましてアメリカのツアーは、経済的にバブルっぽいところがあるからなんとも言えないけど、もう平均的に今の日本のツアーの倍の賞金額になるしね。

 そうすると当然、賞金的にもすごく魅力のある市場になってくる。それこそ日本の円を求めて海外の投資家が、日本の個人資産、要するに国民資産の1千200兆円を目指してくるように、逆に言えば日本の若手の研修生やプロ達が、アメリカツアー、あるいは海外のお金、賞金、それを目的として出ていく。

 そしてそれだけじゃなくて、試合っていうのは、日本のPGAツアーも、あるいは南米であるツアーも、試合としてはなんら変わらないっていうことがわかってくるんだよね。そしてそれが彼らの充実感になっていくと思うんだ。